研究課題/領域番号 |
20K13675
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 (2022) 兵庫医療大学 (2021) 群馬パース大学 (2020) |
研究代表者 |
吉田 幸恵 兵庫医科大学, 看護学部, 講師 (50713103)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ハンセン病 / ライフヒストリー / 差別 / 感染症 / 医療倫理 / 社会学 / 優生思想 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本及び日本統治下にあった韓国、そして諸外国のハンセン病をめぐる政策の再検討及びそこで生きるひとびとの語りを通して渾究することを目的としている。 さらに、ハンセン病という病いを差別問題として社会のなかで改めて位置づけ直し、検討し、その倫理的課題を明らかにすることも目的としている。 特に1960年代以降、韓国で施行されたハンセン病政策、「定着村事業」に注目し、史料分析及びライフヒストリー研究の手法を用いて、新たな「韓国/朝鮮ハンセン病史」を描き出すための基礎的研究を企図している。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本及び韓国の資料分析および聞き取り調査によって、韓国ハンセン病史の全体像を描こうとしている点に特色があり、1950年代から開始された「定着村事業」と呼ばれるハンセン病者の自立生活を促す政策をはじめとするハンセン病政策を、ハンセン病者が自身をどのように語り、他者からどのように語られ、その他者は当事者からどう語られているのか、ということもふまえ、その時代に何が起こっていたのかを明らかにし、ハンセン病という病いを差別問題として社会のなかで改めて位置づけ直し、検討し、その倫理的課題を明らかにすることを目的としている。 そのため定着村事業と優生思想、それに係る差別問題や倫理的問題、韓国ではこの点についてどのような議論があったのかといったことを調査するため、韓国最大級の定着村を擁する益山市において、関係者への聞き取り調査を実施した。 現在韓国では全国の定着村の「浄化計画」が進められていた。環境汚染の原因である汚水を発生させる定着村を廃止、更地にしその跡地を国立公園にする、という計画である。これは環境庁が主となっている事業であるが、浄化計画にかかわるさまざまなステークホルダーが存在することが今回の調査で判明した。村を追われる定着村住民に対する対応・補償等さらに詳しく調査する必要性があることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、韓国現地での聞き取り調査や資料収集が重要であるが、コロナ禍において初年度及び次年度は海外渡航が不可能であったため、進捗にやや遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度にようやく現地での聞き取り調査を開始することが可能になった。成果が上がるよう今後はリモートでのインタビューも含め精力的に現地での聞き取り調査を進めていく方針である。
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