研究課題/領域番号 |
20K13681
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
須永 将史 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (90783457)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 会話分析 / ジェンダー / 家族 / ケア / 医療 / 身体的行為 / 家族規範 / 感情管理 / 対面的相互行為 / 家庭医 / 身体接触 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
医療制度転換のなか,申請者は医療制度を社会学的に解明することを目指している. とりわけ申請者は,診察場面という医療実践が行なわれるまさにその現場において,その場面がどのように営まれているのかを相互行為的に分析することを試みる. 診察場面における相互行為的技法の分析が要請される場面として,申請者は「家庭医の診察場面」と「被災地における糖尿病診察場面」の2つを挙げる.2つの診察場面における相互行為を経験的に分析し比較することで,性別規範・家族規範はどう現れているのか,医療従事者はそれを相互行為のなかでどう処理するのか,を明らかにする.
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研究成果の概要 |
研究期間中は,コロナ禍もあり,当初の計画通りに研究を進められたとは言えなかった.研究計画の段階で対象を予定していたのは医療機関であり,医療診察場面でのコミュニケーションが分析の主題だった.新規の調査は難しかったので,これまで取ったデータをもとに分析論文を執筆することに注力した.また入手可能なデータを分析しながらコミュニケーションの本質そのものの構造を考察するという基礎的研究を深めた. 結果的に,コミュニケーションの身体性に対する分析の手がかりをえることができた.とりわけ「移動」と「ジェスチャー」「対象の認知」の関連性に焦点化した研究論文を多く執筆できたことが重要な成果といえる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オンラインコミュニケーションについての研究成果は,今後ますます増えるDX(デジタルトランスフォーメーション)の際に生じるコミュニケーショントラブル解消に向けて,重要な視座を提示できたといえる. また,「移動」と「ジェスチャー」「対象の認知」に関する研究は,移動学習などの研修場面での教育効果の保障に対する貢献が見込めるため,今後ますます研究が積み重ねられるべきだと考えられる.とくに本研究では,会話分析という実証的な方法を用いたため,今後同じ方法で異なる対象にアプローチすることで,知見同士の比較も可能となる.
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