研究課題/領域番号 |
20K13687
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 大阪国際大学 |
研究代表者 |
上原 健太郎 大阪国際大学, 人間科学部, 准教授 (10782641)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 条件不利地域 / 大都市圏 / 非大都市圏 / 若者文化 / ネットワーク / SNS / 飲食店 / 沖縄 / 社会学 / ノンエリート / 若者 / 地元 |
研究開始時の研究の概要 |
戦後の沖縄は、米政府統治時代の特異な社会状況のなか、「商業化」としての近代化を経験した。その結果、那覇都市圏を中心に、飲食店・宿泊業などの零細サービス業が集積する経済構造が形成されることになった。こうした条件不利地域で、沖縄の飲食業は、どのように商売を成り立たせているのだろうか。多種多様なネットワークを確保できるか否かは、零細飲食店を経営する者にとって、いわば「死活問題」となる。沖縄の零細飲食店は条件不利地域に適応するために、いかにしてネットワークの形成・維持・再編を図り、暮らしているのか。この点を、フィールドワークを実施することで明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、条件不利地域・沖縄における零細飲食店のビジネス展開について、ネットワークの形成・維持・再編といった社会学的な視点から明らかにすることである。1年目は、先行研究の検討に重きを置いた。2年目は、調査対象者である若者集団の経営実践の記録化、那覇都市圏を中心とするフィールドワーク調査、および、県立図書館等で資料調査を実施した。3年目は、新型コロナウィルスの蔓延状況の緩和に伴う若者集団の経営実践の変化について調査を実施した。「コロナ前」の経営実践が「コロナ後」も維持されている一方で、国からの助成金等の存在がなければ経営を維持することがそもそも難しい側面も同時に浮かび上がってきた。また、若者集団の紹介を通じて、那覇都市圏で飲食店を営む同業者の人びとにも聞き取り調査を実施することができた。他にも、資料調査を実施し、飲食店を取り巻く沖縄の社会状況について情報収取を行った。 4年目にあたる2023年度は、これまで収集した資料やデータの整理と、現地での補足調査を実施した。とくに後者に関しては、資料調査とフィールドワーク調査を実施し、飲食店のみならず、小売業、宿泊業など、飲食店とつながりのある零細サービス業に焦点をあてることの重要性がうかびあがってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの蔓延状況の緩和に伴い、現地調査を複数回実施することができた。その結果、沖縄の飲食店に関する重要な情報のみならず、飲食店とつながりのあるその他の零細サービス業に関する情報を収集することができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度が最終年度となるため、得られた情報や知見を整理し、まとめる作業に時間を費やす予定である。同時に、飲食店以外の零細サービス業にも目くばせしつつ、可能な範囲で現地調査も継続して実施する予定である。
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