研究課題/領域番号 |
20K13690
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 流通科学大学 (2021-2022) 東亜大学 (2020) |
研究代表者 |
佐藤 彰宣 流通科学大学, 人間社会学部, 講師 (70804350)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 社会学 / 個人参加 / フットサル / 都市空間 / 地域社会 / メディア / スポーツ社会学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「個人参加型フットサル」を社会学的に検討するものである。これまで社会学では、スポーツなど趣味をきっかけにした「コミュニティ形成」について関心が寄せられ、「社会関係資本」などの視点から研究が行われてきた。だが、特定の人間関係に基づくはずのチームスポーツを、あえて匿名の「個人」のままでプレーする「個人参加型フットサル」という参与形態は、「コミュニティ形成」や「社会関係資本」の視点だけでは説明できない。よって本研究では、「個人参加型フットサル」という形態がなぜ生まれ、都市空間と地域社会のなかでそれぞれどのように実践されているのかについて、実地調査と文献調査から明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、見知らぬ他者同士でプレーする「個人参加型フットサル」が日本社会においてなぜ、どのようにして成立したのかを明らかにしようとするものである。これまでチームスポーツといえば、友人や知人など既存の人間関係をもとに行われるものとして想定され、こうした趣味の実践は社会学でも「社会関係資本」などの視点で検討されてきた。 だが、2000年代以降に登場した「個人参加型フットサル」は、特定の人間関係に基づくはずのチームスポーツを、あえて匿名の「個人」のままプレーする。そのような「おひとりさま」として参加する「個人参加型フットサル」のあり方は、これまで議論されてきたような「コミュニティ形成」や「つながり」といった視点だけでは十分に説明できない。 そこで本研究は、こうした「個人参加」というスポーツへの参与形態がなぜ生まれ、コートのなかで人々はどのようにふるまっているのかを歴史社会学や相互行為などの視点から検討しようとするものである。その際、本研究ではフットサルの日本における普及プロセス、都市と地域における比較などを分析視角とする。 2022年度は、前年度に引き続き日本におけるフットサルの受容と普及についての史資料の収集・分析に重点を置いて進め、特にブラジルの移民文化との関わりに注目した。研究成果の概要を2023年3月刊行の『スポーツの近現代:その診断と批判』にて「フットサルの社会史:日系ブラジル二世の移民文化と都市的消費空間との交錯」としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの研究成果の概要については、2023年3月に『スポーツの近現代:その診断と批判』にて「フットサルの社会史:日系ブラジル二世の移民文化と都市的消費空間との交錯」としてまとめた。ここまで史資料整理・分析を中心に進めており、日本社会におけるフットサルの受容と普及については一定の知見を得られており、成果報告も継続的に行っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、日本におけるフットサル文化および個人参加型フットサルについてメディアとの関わりに注目しながら検討を進めていく。調査・分析結果について成果報告も引き続き実施していく予定である。
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