研究課題/領域番号 |
20K13710
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大坪 真利子 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (20801773)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | カミングアウト / カムアウト / 性的マイノリティ / LGBT / 同性愛者 / 個人化 / レリヴァンス / 同性愛 / シュッツ / 自己開示 / レズビアン / ゲイ |
研究開始時の研究の概要 |
LGBTなどのマイノリティが、自分のアイデンティティを他者に伝達する行為を「カミングアウト」と言う。一般に、いわゆる「ふつう」の人は「カミングアウトをしようかどうか」と考えることはないが、では、ゲイ・レズビアンの人は普段、どのようなときに、「カミングアウト」について意識するのだろうか。この問いが、本研究のテーマである。そもそも日常において、「自分のセクシュアリティを他者に伝える・伝えない」という行為の選択に、なぜ性的マイノリティが直面するのだろうか。それはどのような状況だろうか。本研究は、ゲイ・レズビアン当事者へのインタビュー調査をつうじて、これらを明らかにしようとするものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、レズビアン・ゲイのカミングアウトにかんする選択への直面という日常的経験について着目し、今日の日本社会においてそうした負担がどのような形で同性愛者に割り当てられているのか、について主として考察した。本研究の主要な成果は次の点である。「カミングアウトの個人化」、および、カミングアウトが当事者の主観において問題化する一つの条件としての「異性愛前提的相互行為」の指摘、そしてカミングアウトの選択を主観的に問題化させる社会的機制の分析視座の提案、である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の知見は、カミングアウトについての選択自体の負担を性的マイノリティに課している既存社会のあり方を、批判的に問い直すという点で、社会的意義をもつ。またその成果は、国内外の従来の同性愛者のカミングアウト研究が扱ってきた問題と枠組みについて再考を促すものといえる。本研究は、今後、さまざまな社会的マイノリティのカミングアウトや自己開示にかんする経験的研究へと援用が期待される。
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