研究課題/領域番号 |
20K13724
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大森 万理子 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 助教 (80837584)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 保護観察制度 / 児童保護 / 要保護児童 / 少年裁判所 / 移民 / アメリカ / 保護複合体 / ホームティーチャー / 公立学校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀前半アメリカにおいて児童保護をめぐる言説、政策、事業がいかに変容したのかを、国家、カリフォルニア州政府、民間団体の関係性に着目しながら明らかにするものである。20世紀前半の国際情勢や移民の流入は、児童保護のあり方にいかなる変化をもたらしたのか、国家、州政府、民間レヴェルの団体(保護施設、財団、研究機関、非政府組織)のネットワークを明らかにし、「要保護児童」という概念が共有され、「保護複合体」を通して家族が管理される過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、アメリカ・カリフォルニア州の州立図書館、カリフォルニア歴史協会、ヴェンチュラ・ミュージアム、カリフォルニア大学リバーサイド校、南カリフォルニア大学図書館、イェール大学図書館等を通じて史料収集を行った。これらの史料をもとに、カリフォルニア州で不就学の移民の子どもを対象としたホームティーチャーの活動、学校と連携しながら不就学の子ども、要保護児童、非行児童に接近した保護観察官の役割について明らかにした。また、ペンシルベニア州の事例では、少年司法の場において、医学化、とりわけ精神医学・心理学の導入が起きていたことが確認された。国内および韓国の学会、研究会で成果発表を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究では、20世紀前半のアメリカにおいて、児童保護への国家や行政の介入が進んだことについて明らかにされているが、マイノリティである移民の子どもに着目する研究は少なかった。本研究は、史料収集を通じて、アメリカの児童保護の変容のなかで移民の子どもへ行われた対応について明らかにすることができた。 日本においても外国にルーツを持つ子どもの社会的養護に新たな注目が集まるなかで、戦前のアメリカで移民児童にどのような対応が図られていたかという知見を広く共有することは社会的意義があると考える。
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