研究課題/領域番号 |
20K13725
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
栄留 里美 大分大学, 福祉健康科学部, 講師 (60708949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アドボケイト / 一時保護所 / 意見表明等支援事業 / アドボカシー / 権利擁護 / 一時保護 / 意見表明権 / 子ども / こども / 子ども参加 / 訪問アドボカシー / 児童相談所 / アクションリサーチ / 子どもアドボケイト / アンケート / インタビュー / 訪問アドボカシーの方法の開発 / アニメ動画製作 / パンフレット製作 / 子どもからの評価 / 子どもの権利 |
研究開始時の研究の概要 |
【研究背景】2019年に野田市で起きた子ども虐待死亡事件では、子どもが助けを求めていたにもかかわらず救うことができなかった。また一時保護所で他の子どもと話すことが禁止されている現状(東京都第三者委員会)も明らかになった。これらのことから児童相談所(以下、児相)において子どもの意見表明権を保障することが喫緊の課題である。そのためには児相職員が意見表明支援に関する知識・技術を修得することに加え、児相から独立したアドボケイト(代弁者)制度を導入することが有効だと考えられる。 【具体的目的】独立アドボケイトの実践をアクションリサーチで開発することにより児相における子どもの意見表明支援方法を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は一時保護所で生活する子どもにとってのアドボケイトの実践方法・意見表明の方法を明らかにすることが目的である。研究代表者はA児童相談所一時保護所を定期訪問するアドボケイトを利用した子ども・職員を対象にインタビューやアンケートを行った。アドボケイトは【秘密を守ってくれる】権利啓発で自分の【気持ちに気付ける】【嫌なことを話せる】、遊びや傾聴の【時間をつくってくれる】【優しい】【聴いてくれる】【伝えてくれた】等を評価した。訪問【時間が短い】【呼び出し希望】が語られた。子どもの願いが受け止められ、願いが実現したことを良かったと話す子どもが多く、意見実現支援及び児童相談所の対応の重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当初、日本ではほとんど行われていなかった一時保護所による独立アドボケイトの訪問活動であったため、本研究は他の自治体の参考資料として活用された。今年度(2024年度)からこの事業が児童福祉法上の努力義務となったため、本研究の成果が活かされるものと考える。勿論、実施したアドボケイト団体の力によって全国に広がったところが大きいが、それがどのようなインパクトだったのかをアンケートやインタビューで明らかにできたのは意義があった。その後、本研究をベースに5つの児童相談所で同じように調査を行うことができ、比較検討を行い、より良いアドボケイトの実施方法や意見表明方法の開発に寄与できたのではないかと考える。
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