研究課題/領域番号 |
20K13751
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 浦和大学 |
研究代表者 |
栗延 孟 浦和大学, 社会学部, 特任准教授 (50584512)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 高齢者 / 主体性 / デイサービス / 仕事プログラム / 利用者の主体性 / 生きがい / 要介護高齢者 / 介護 / 精神的健康 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者福祉施設において,利用者が自ら仕事を行う「お仕事ポイント」というプログラムをつくり,その効果について検討する。施設内で安全に行うことが出来る「洗濯物干し」や「テーブル拭き」などの簡単な仕事を設定し,利用者全員にポイントカードを配布する。やっていただいた仕事に対し,職員がポイントカードに感謝の言葉と共にシールを貼っていくというものである。 既に1施設で実施されており,その施設では利用者同士のコミュニケーションが活性化され,利用者の精神的健康感の向上も認められた。本研究はこのプログラムをより多くの施設で行い,プログラムの一般的な効果について検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究は,デイサービスにおいて,利用者が施設で机拭きや洗濯ものたたみなど,日常生活上の「仕事」ができる環境を施設職員がつくり,利用者や職員に与える影響について検討した。その結果,利用者間のコミュニケーションの促進,利用者の主体性を高める可能性が示唆された。特に利用者から職員に対して「なんかやることある?」などの発言もみられたが,これは先行研究でも同様のことが観察されており,本プログラムによって利用者が施設を一方的にサービスを受ける場ではなく,自身のやりたい活動ができる場として認知するようになっていることが伺えた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
お仕事プログラムは,利用者間のコミュニケーションの促進,利用者の主体性を高めることが先行研究で示されていたが,このプログラムが他の施設でも実践可能であること,また実施されることで,本人の主体性を高める可能性が考えられた。 要介護高齢者を「サポートを受ける存在」としてとらえた実践・研究は数多く存在するが,要介護状態となった高齢者自身の社会的活動について注目する研究は少ないため,本人の日常生活上の「仕事」ができる環境を施設職員がつくり,支援することの有効性を示唆できたことは,利用者のQOLの向上に寄与する取り組みであったと考えられる。
|