研究課題/領域番号 |
20K13752
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 別府大学 |
研究代表者 |
池田 真典 別府大学, 文学部, 准教授 (10803471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 精神保健福祉学 / 精神病理学 / 社会福祉思想 / 地域福祉 / 医療福祉 / フランス / 地域生活支援 / フランス精神医療 / 精神分析 / 精神障害リハビリテーション / 精神保健福祉 / セクター制度 / 社会参加 / 社会福祉原論・社会福祉思想 / 精神保健福祉・医療福祉・介護福祉 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では精神保健福祉における地域ケア体制の現状と課題について、日仏比較に基づき研究を行う。そのため、文献調査とフランスでの現地調査、精神科医Pierre Delion(ピエール・ドゥリオン)リール第2大学名誉教授の招聘によるシンポジウムを行い、両国の課題と精神障害者の地域ケア推進の方策を議論する。 従来、我が国は入院偏重型とされ、地域医療型のフランスと比べて脱施設化の点で遅れているとされてきた。しかし、フランスでもサービス量の不足、医療と福祉の連携の困難さが課題としてあり、精神障害者の社会統合は容易ではない。そこで本研究では精神障害者の社会的排除克服のため、普遍的視座から検討を行う。
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研究成果の概要 |
当研究では精神保健福祉における地域ケア体制の現状と課題について、日仏の研究者、精神科医らとともに、比較研究を行った。申請者は法学者の永野仁美教授、精神科医の三脇康生教授、仏文学者の野崎夏生らと共同で、ドゥリオンの著書『人間の精神医学のための闘い』の翻訳作業を行い、晃洋書房から2022年度に出版した。 同年9月にはフランスの研究者ピエール・ドゥリオンを招聘し、9月9日に京都(京都大学)、11日に東京(上智大学)でシンポジウムを開催した。2023年6月にもフランスでの現地調査を行い、両国の精神保健福祉の課題を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、図書2冊、論文4本(うち1本は2023年7月掲載予定)などが成果としてあげられる。 2022年9月にピエール・ドゥリオンを招聘し、シンポジウムを開催した。とくに、京都大学では現役の大学院生、教員らと質疑をする時間もあり、ドゥリオンの実践の意義、それを支える思想について内容を深めることができた。来日時の質疑、その後の対話を通じ、申請者は転移の概念に着目した論文を執筆した。 今回の研究を通じて、日仏で新たな研究者との人脈を形成することができ、従来の精神分析の理論を転移の概念を様々な角度から読み直し、施設における実践につなげるという研究の視座が生まれた。
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