研究課題/領域番号 |
20K13798
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2021-2022) 兵庫教育大学 (2020) |
研究代表者 |
花輪 由樹 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (80804377)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | こどものまち / 遊びの都市 / 郷土 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、子どもがつくる「遊びの都市」の活動に注目し、これが「ふるさと(郷土)」意識の育成にどう繋がるのかを、日本と世界の「遊びの都市」経験者へのインタビュー調査より探ることを目的としている。「郷土」とは、「生まれ育った土地」と示されることが多いが、新しく移り住んだ場所においても「郷土」を獲得できると主張する者もいる。本研究では「遊びの都市」で遊んだ経験者がサポートスタッフとして戻ってきている地域に注目し、対象年齢を過ぎた後も、なぜ経験者が戻ってくるのか、彼らにとって「遊びの都市」はどのような「郷土」として現れているのか、その「郷土獲得の契機」を日本と世界の「遊びの都市」において探っていく。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本と世界の「遊びの都市」活動において、子ども時代から遊び続け、裏方として戻ってきている経験者スタッフに焦点を当て、彼らにとって「遊びの都市」はどのような「郷土」となり得るのか探ることを目的としている。また誰が準備するのかという「子ども型」「大人型」という視点からも調査し、これにより「遊びの都市」がどのような構造であれば、「自分にとって大事な場所」という「郷土」の獲得につながるのかを明らかにしようとしている。 2022年度の計画は、コロナ禍における開催実態を把握して調査地を見つけ、文献やオンラインでできる範囲の調査を進めていくことを予定していた。2020年度、2021年度に続き、国内での開催は頻繁に行われておらず調査も難しい状況にあった。国外に関しては、偶数年である2022年はドイツの「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」の開催年であり、2020年も実施していたことから主催団体より開催情報を得て、2022年8月に2週間調査に訪れた。2020年はコロナ禍により訪問できなかったため、前回の訪問の2018年以来となり、関係している大学生スタッフの顔ぶれや参加する子ども達も変化しており、誰がリピーターであるか分かりにくい状況であった。しかしこのコロナ禍において「遊びの都市」で遊んだことがある経験者の若者達が、オンラインシステムを構築するなどの活躍を見せていた。本研究で解明しようとしている「自分にとって大事な場所」となるきっかけが、災害など誰もが知恵を出し合う際に活躍できる場所があることも1つの要素となりうることがうかがえた。このようなコロナ禍のドイツの「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」の様子について学会などで発表報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年はコロナ禍が続いていたが、海外では日本よりも早く人の移動が許可されていったことから、2022年8月にドイツの「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」に訪れた。開催はされていたが、コロナ禍であり主催者側も調査側も警戒をしていたことから、自由に調査することが難しく、開催実態の全貌を掴む程度の調査となった。したがって、これまで行ってきた「遊びの都市ミニ・ミュンヘン」の調査内容と比較しながら、コロナ禍における「都市」の特色を分析する形で、各学会で発表報告をした。
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今後の研究の推進方策 |
コロナの感染状況が収まってきていることから、国内での「こどものまち」活動が復活することを想定し、開催情報を得ながら調査地を見つけていく。またこれまでの調査内容と、文献調査を関連させた考察も行い、論文などの文章にまとめ、研究成果を発信していく。
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