研究課題/領域番号 |
20K13807
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小川 愛実 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (80844927)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Home Sensing / 見守りインフィル / 日常生活動作 / 動作再現性 / スクリーニング / 階段歩行評価 / 環境要因 / 身体要因 / 動作計測 / 在宅見守りシステム / 非接触センサ / 居住空間 / 運動器疾患 / 住宅システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、運動器疾患罹患者もしくは予備軍を主な対象とし、動作計測システム、環境設置型の環境センサおよび時計型のウェアラブルセンサから構成される見守りインフィルを住宅内に導入することで、日常生活中の動作計測と動的な環境情報および身体情報の取得を長期にわたり実施する。医師による定期的な診断結果より得られる真の身体機能レベルを用いて、環境要因および身体要因の変動と、取得される動作パラメタの変化からそれらの要因が動作に与える影響を定量化する。これにより将来的に定期的な医師による診断を受けずに、見守りインフィルのみから真の身体機能レベルを推定することが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、動作計測システム、温熱環境などを計測する環境センサ群、および心拍数を計測するウェアラブルデバイスから成る「見守りインフィル」を構築し、実居住空間内における60代男性の階段昇段を約4.5か月間にわたり計測した。環境センサにより足元高さの照度、目線高さの照度、温度、湿度、CO2濃度、および気圧を、ウェアラブルデバイスにより脈波および活動量を同時に計測した。データ解析には二重課題を除いたデータを用いた。 結果として、階段昇段時の左右膝関節ピーク角度の標準偏差および、歩行速度の標準偏差を算出した。環境要因、個人要因共に他のパラメタとの相関は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実居住空間での計測はプライバシー保護の観点から実現が難しい。一方で日常生活動作の評価は超高齢社会にとって運動器疾患スクリーニングの実現に貢献する重要なタスクである。本研究では居住空間内で日常生活動作が計測可能な動作計測装置を製作し、実際の住宅にて長期計測を実現した貴重な例に位置づけられる。また、本研究で明らかになった日常生活動作のばらつきの程度および他の環境要因などとの相関の有無は、日常生活動作の再現性を表す重要な指標であり、モデル化に向けた第一歩となる。本研究で得られた成果は不確定要素の多い日常生活動作情報を用いて、より精度の高い運動器疾患スクリーニングを実現するために重要な知見である。
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