研究課題/領域番号 |
20K13817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室) |
研究代表者 |
奥村 加奈子 (藤野加奈子) 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主任 (90636292)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | テクスチャー / 予測 / 応答曲面法 / 実験計画法 / ゲル状食品 / ジェランガム / 食塩添加 / 加熱冷却 / ゲル / 物性 / 多糖類ゲル |
研究開始時の研究の概要 |
複数のゲル化剤を組み合わせて作られる複合ゲルは、食品に多様な食感を付与することが可能であることから、デザートや飲料、介護食等に広く利用されている。食感の予測と設計を目的とした複合ゲルの物性と構造に関する研究や複合ゲルを嚥下困難者向けの食事形態に応用にするための研究ではこれまでに多くの知見が得られている一方で、物性の予測モデルを作り開発過程の省力化を試みる検討はみられない。本研究では、多糖類複合ゲルを試料として、製造条件と物性等の特性との関係性をシミュレーションする手法を構築し、構築した手法によって得られるパラメータの実用性について評価を行う。
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研究成果の概要 |
2種類のジェランガムと食塩を混合したゲルおよびこれらにホウレンソウピューレを加えゲル状の総菜を模した試料に、応答曲面法を利用して原料配合量からゲル状食品のテクスチャー特性の予測モデルを作成することが出来た。本手法で得られる予測モデルの妥当性は、かたさ(応力)においてあてはまりが良いことが明らかとなった。また、応答曲面からは配合量の変化による物性値への影響および原料間の相互作用を視覚的に把握することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲル状食品は喫食者が安全に飲み込むことできる物性が求められると同時に、食品としておいしいと感じられる食感を有していることが求められることから、目的とする物性のゲルを得るに至るまでの試作回数が多くなる傾向にある。本研究では、統計的手法を用いてゲルの原料配合条件と物性の関係のシミュレーションや物性値の予測手法の適用性を検証し、原料間の交互作用や配合量の変更による物性の変化の傾向を可視化することができた。本手法をゲル化食品の試作設計時に適用することで、生産効率向上と多様な食感の創造による豊かな食生活の実現、QOLの向上に貢献できると考える。
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