研究課題/領域番号 |
20K13829
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 駒沢女子大学 (2021-2023) 東京農業大学 (2020) |
研究代表者 |
松本 雄宇 駒沢女子大学, 人間健康学部, 講師 (80803262)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪性肝疾患 / 米由来成分 / セラミド代謝 / NAFLD / セラミド / セラミド合成酵素 / 米タンパク質 / 肝障害 / 米 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究において、白米や玄米摂取がセラミド代謝の変動を介してNAFLD発症を予防することを示唆する結果を得た。そこで、本研究では米によるNAFLD改善効果とセラミド代謝を中心とした分子機構の解明を目的とする。本研究では米粉を用いた飼料を調製し、肝臓中脂質や肝障害マーカーに与える影響について評価を行い、米のNAFLD改善効果を検討する。さらに作用メカニズムを解明するために、肝臓におけるセラミド量やセラミド代謝関連酵素の発現量を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究ではNAFLDモデル細胞とNAFLDモデル動物を用いて米によるNAFLD予防・改善効果とセラミド代謝への影響を検討した。NAFLDモデル動物を用いた実験で、米タンパク質加水分解物(RPH)による肝障害抑制作用と肝臓でのセラミド合成阻害作用が示唆された。NAFLDモデル細胞を用いた実験によりセラミド生合成の阻害がNAFLDの改善に有効であることが示唆されたが、RPHによる改善効果は認められなかった。一方で、培養細胞を用いた実験でもRPHによる肝障害抑制作用は示唆された。以上の結果より、RPHはNALFDの改善よりも予防に有効な食品成分であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、米タンパク質加水分解物がNAFLD発症予防に有効であることを示すことができた。また、その分子メカニズムの一端としてセラミド代謝の変化を捉えることができたことは、NALFDだけでなくセラミド代謝との関連が指摘されている他の疾病への応用にもつながるものであると考えられる。さらに、セラミド合成阻害剤によるNAFLD改善効果の基礎的データも収集することができた。本研究の成果は、日本人の主食である米がNAFLD発症を予防する可能性を示すものであり、医学的、栄養学的、食品機能学的に重要な知見であるといえる。
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