研究課題/領域番号 |
20K13837
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
岡田 恵美子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・食育研究部, 室長 (00766537)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 皮膚カロテノイド / 糖代謝異常 / 栄養疫学研究 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病を予防するための因子の一つとして健康的な食生活が挙げられ、特に野菜・果物の摂取は重要な役割を果たすことが知られている。客観的、非侵襲的に即時で数値として“見える化”する「ベジメータ」は、指先からの光の反射で皮膚カロテノイド量を測定し、野菜・果物摂取量が把握できる機器である。そこで本研究では、日本の地域在住者を対象として、皮膚カロテノイド量を把握するとともに、糖代謝異常との関連を明らかにすることを目的として研究を実施する。
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研究実績の概要 |
糖尿病は、肥満やメタボリックシンドロームの要因となり循環器疾患の発症や死亡に繋がることから、糖尿病を予防することは重要な社会的課題である。野菜・果物の摂取は糖尿病を予防する要因の一つとして知られているが、日本人の野菜・果物摂取量は目標量に到達していない。これまでの疫学研究において、野菜・果物を含む食品の摂取状況を把握するための食事調査法は、利便性に乏しく、記録や記入といった対象者の負担という課題が挙げられる。一方、客観的、非侵襲的に即時で数値として“見える化”する「ベジメータ」は、指先からの光の反射で皮膚カロテノイド量を測定し、野菜・果物摂取量を把握することができる。日本人の皮膚カロテノイド量を測定した疫学研究は少なく、知見の集積が必要である。本研究では、野菜・果物摂取状況を反映する皮膚カロテノイド量と糖代謝異常との関連を明らかにすることを目的とする。 本年度は対象地区における調査を実施し、210名の研究参加が得られた。ベジメータによる皮膚カロテノイド量の測定、タブレットを用いた基本属性や生活習慣、食習慣に関する調査、糖代謝異常を定義するためのHbA1cの情報提供を受けた。対象者にはその場で皮膚カロテノイド量の測定結果を返却し、野菜・果物摂取状況を数値で把握するとともに、食習慣改善の動機づけとなったと考えられる。また、調査実施地区に皮膚カロテノイド量の単純集計結果のフィードバックを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象地区における本年度の調査は終了した。対象者の皮膚カロテノイド量の測定、生活習慣や食習慣に関する調査、糖代謝異常を定義するためのHbA1cの情報提供を受け、本年度は最終的に210名の情報を収集した。調査実施場所や調査日程等を調整するため、行政機関と連携を図りながら実施した。調査終了後に、簡単な結果報告をフィードバックした。以上のことから、本研究はおおむね順調に進展しているものである。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、調査で得られた情報のデータ入力およびデータクリーニングを実施する。その後、以下の目的で統計解析を実施する:①皮膚カロテノイド量と野菜・果物摂取状況との関連を調査し、皮膚カロテノイド量が野菜・果物摂取状況のマーカーとなり得るかを検証する。② 皮膚カロテノイド指標が糖代謝異常に与える影響について、基本属性や生活習慣等の要因を補正した上で、その関連性を横断的に明らかにする。研究成果は、論文化し学術雑誌に公表することで国内外に周知するとともに、調査地区へのフィードバックを行う。
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