研究課題/領域番号 |
20K13840
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
森田 智幸 山形大学, 大学院教育実践研究科, 准教授 (70634236)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 教師の学び / 新人教師 / 授業研究会 / 学びの共同体 / ネットワーク / 専門職共同体 / 授業研究 / 触発 / 学校改革 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、学校内に限らず教職大学院や学校改革ネットワークへの参加など、複数のネットワーク上で展開する教師の学びの総括的システムデザインが求められており、校外における学びを「複製」ではなく「触発」による再構成に転換する鍵を明らかにすることは喫緊の課題である。 これまでの研究では、学校改革の持続を支える教師の学びについて、校内を対象にして蓄積されてきた一方で、校外の経験による教師の成長については十分に明らかにされていない。 本研究の目的は、学校の外側がどのように『触発』を生み、どのように教室実践の変革へとつながるのかを検討し、学校外における教師の学びの様相の一端を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は以下の3点にある。 第1に、オンラインによる研究会を組織し、教師同士学び合う場を構築したことにある。学校外の教師とのつながりが、自身の教室実践の再構築をエンパワーすることが見えてきた。第2に、対面での授業研究会を開催することは、教師の自律性、校長の自律性のエンパワーにつながっていた。外部の助言者、指導主事、他校からの参加者があったことが、可能性を探り合い、自ら挑戦する機会を創り出した。第3に、新人期の省察経験を描き出すことができた。新人は「規範」にしばられ、実践の自由度を狭めていく。結果として子どもの事実を見て自身の実践をつくるという省察様式から疎外されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的位置の一つは、他校の教師とのつながりが、教室における教育実践の革新をエンパワーする可能性を示すことができたことにある。新型コロナ禍は、教師や校長の行為を不確実性の中で制限した。しかし、教育実践はそもそも根源的に不確実性をその特徴としている。不確実性と対峙するうえで、他校の教師とのオンラインでのつながり、また、対面での授業研究会での探り合いが重要であることを本研究は明らかにした。本研究は、今後の教育実践において、校内はもちろん、校外においても、互いにエンパワーするネットワークを構築することの重要性を示唆している。
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