研究課題/領域番号 |
20K13850
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
福嶋 尚子 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (30756284)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 学校財務 / 学校経営 / 校内委員会 / 職員会議 / 私費負担 / 公費負担 / 制服 / 指定品 / 法社会学的分析 / 校内規程 / 校内組織 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、財務に関わる組織や校内規程を分析することを通じて、各学校の財務経営における意思決定の形成過程、実施過程、論理規範と、それらに対して校外規程が与える影響を明らかにすることである。 具体的には、財務に関わる校内委員会や教職員の役割、そして学校財務に関する校内規程(規程、申し合わせなど)を分析対象とし、学校財務経営のありようを明らかにした上で、そのありようは当該自治体の学校財務に関わる校外規程(教育委員会規則、学校財務要綱など)にどの程度枠づけられているのか(経営と制度の関係)を検討する。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、学校財務経営を先進的に進めている学校に赴き、訪問調査を行った。校内組織あるいは事務職員の職指定の有無などを視点に、校内規程を収集できる事例に焦点を絞り、それぞれの学校財務経営の事例において財務の意思決定がどのようになされ(形成過程)、どのように執行されているのか(実施過程)、また、それはどのような理念に基づいているのか(論理規範)について、インタビュー調査及び資料収集を行った。 特に、校内に財務委員会を設置し、事務職員が重要な役割を担っているA小学校における学校財務経営については、事務職員、管理職、教科主任らへのインタビュー調査、資料収集、参与観察をもとに、その特徴と現在の課題について報告書をまとめた。 一方で、公費と私費をめぐる学校財務実践・経営の先行研究や現状の取組や課題を踏まえて、公教育の無償性への展望などを指摘する論考等、多く執筆できた。ここにおいて、自律的自治的な学校財務経営の在り方についてモデル及び、それを実現するための制度論的課題を提示できた。 さらに、学校財務経営においておそらく最も集団的な意思決定が必要となる、いわゆる「制服」や指定品の指定に関わっては、一般的に言われる制服「割安論」・「修学支援制度万能論」などについて実証的・批判的に検討を行い、子どもの権利を充足する制服・指定品の在り方について論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
学校訪問によるインタビュー調査・資料収集などを計画通り進めることができた。また、学校財務経営をめぐる、近年の動向や現状、問題点や展望について、度々整理し、問題提起できた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度も学校財務経営を進めている学校へのインタビュー調査や資料収集を続け、それぞれの経営の分析を進めるとともに、学校財務経営の類型や促進条件・阻害条件を提示していきたい。
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