研究課題/領域番号 |
20K13874
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 広島大学 (2022-2023) 高知大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
松田 弥花 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20824171)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | social pedagogy / 余暇教育 / 治療教育 / 社会教育・生涯学習 / 教育福祉 / Social Pedagogy / Behandlingspedagogik / Social Pedagogue / スウェーデン / 北欧 / 社会教育 / 生涯学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、スウェーデンにおけるSocial Pedagogy(Socialpedagogik:社会教育学、以下SP)の新たな理論的枠組みを構築することである。具体的には、SPの近年の動向を踏まえ、実践領域としての余暇教育や治療教育と、実践及び学問領域としての教育学や社会福祉学という4領域のどのような要素を包摂し、SP理論と、SPの専門職であるSocial Pedagogue(Socialpedagog=Soc-ped:ソスペッド)の専門性が成立しているのか検討する。この研究を通じ、日本における多様な教育福祉的実践を支える理論的基盤の構築に資する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、スウェーデンにおける、教育と福祉が融合した学問領域であるSP(Socialpedagogik=Social Pedagogy)の新たな理論的枠組みを構築することであった。具体的には、SPと余暇教育(fritidspedagogik)及び治療教育(behandlingspedagogik)の関連を探ることであった。しかし採択されて以降、COVID-19の影響やライフイベントにより当初の計画通りに調査を行うことができなかったため研究内容を一部修正しつつ、研究を遂行した。 文献調査及び研究者に対するインタビュー調査を行ったところ、成果として以下の知見を得た。文献調査においては、余暇教育及び治療教育と、SPとの関連を直接的に言及した資料はなく、特に治療教育においては、治療教育について記された資料そのものが少なかった。余暇教育については多少の文献調査を行うことができ、余暇教育の特徴として人との関係や共同体の中での学びを重視する点や、実践を社会的学習と捉える視点はSPでの志向と共通することが考えられた。インタビュー調査では、余暇教育については、民衆大学において余暇リーダー養成課程とSP養成課程が合同授業を行っている場所があることが分かり、実践において余暇教育とSPの共通性を見出していることが分かった。治療教育については、治療教育とSPに焦点を当てた養成課程において、治療教育の「社会参加を通じた社会的・文化的統合の過程における学習」の側面が強調され、SPとの類似性が見受けられた。 全体を通し、余暇教育と治療教育の、人との関係の中における学びや社会的学習、参加やインクルージョンの視点がSPと共通するといえ、SPの肝となる構成要素であるという知見を得た。
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