研究課題/領域番号 |
20K13878
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 大阪大谷大学 (2021-2023) 福知山公立大学 (2020) |
研究代表者 |
江上 直樹 大阪大谷大学, 教育学部, 講師 (30727342)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 地域を支える人材 / 地域学習 / 社会教育 / 公民館 / 地域連携 / 地域協働 / 探究学習 / 地域人材 / 地域格差 / 高等学校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、地域の教育資源についての学校間・地域間格差の現状を明らかにするとともに、高校が地域と連携・協働する際に必要となるコストと課題を整理し、地域と連携・協働した探究学習において十分な成果を導き出すために必要な学校運営や政策のあり方を考察することをその目的としている。インタビュー調査およびアンケート調査により、地域と連携・協働した探究学習を実施するにあたって、①各高校が投入したコスト、②各高校が直面した課題、③各高校が活用できる地域の教育資源の現状、④各高校の教育成果に関するデータを収集したうえで分析を行い、教育成果を高めるための重要項目の検討、高校が直面する課題についての類型化を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では、「地域を支える人材」を育成するためにどのような活動が効果的であるのか検証するために、(1)高校生を対象としたアンケート調査、(2)地域住民を対象としたアンケート調査、(3)公民館職員を対象としたアンケート・インタビュー調査をもとに分析を行った。(1)の調査については2019年度に北近畿連携機構が実施したアンケート調査、(2)の調査については2020年度に舞鶴市社会教育会議が行ったアンケート調査、(3)の調査については2023年度に舞鶴市社会教育会議が行ったアンケート・インタビュー調査のデータセットをもとに、それぞれ分析を行った。 分析結果として、「保護者がどのように考えているか」といった点や、「地元地域に魅力を感じているかどうか」という点が、若者が「地域を支える人材」となるにあたって影響力が大きいことがうかがえた。しかしながら、保護者の影響力が大きいとはいっても、「高校生が考えている保護者の思い」と「実際の保護者の思い」には一定の齟齬がある状況が見られたことから、「地域を支える人材」を育成するにあたっては、子どもだけへのアプローチだけではなく、子どもと保護者について両者の意思を共有するような機会を創出することが重要であることが分かった。なお、「地元地域に魅力を感じているかどうか」については、「地元地域に関する学習の機会があったかどうか」と正の相関が見られたが、状況によっては地域学習を行うことが地元地域を離れたいという思いにつながる可能性が示唆された。 保護者と子どもの両者にアプローチできる地域学習の機会として、社会教育施設である公民館での活動が想定される。しかしながら、公民館職員の能力開発については、職員が元から有している能力に依存しており、組織的な能力開発が十分に実施できていない現状がうかがえた。
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