研究課題/領域番号 |
20K13894
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上山 浩次郎 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (60751089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 教育機会の不平等 |
研究開始時の研究の概要 |
教育機会の格差・不平等は、様々な属性的要因によって生じている。その点を踏まえれば、社会階層や地域などの複数の属性的要因がどのように関連しながら格差・不平等を生成しているのかを明らかにすることも重要な課題となるだろう。また、社会階層などの属性的要因は業績的要因を媒介して不平等を生成しているという側面もある。そこで、こうした教育機会の不平等における属性的要因・業績的要因という諸要因の関連構造を把握することを通して、教育機会の不平等に関する研究の進展を目指す。
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研究実績の概要 |
当該年度は、主に2つの研究を行った。まず、第1に、教育機会の不平等に関する研究を性別と所得階層という属性間の関連に注目して行った。具体的には、特定の都道府県の高校2年生を対象とした調査をもとに、彼ら/彼女らの進路希望を、性別・所得階層別・地域別、さらに性別・所得階層、性別・地域別の組み合わせ別に検討した。分析の結果、男子が大学進学、女子が短大専門学校等進学という「タテの性差」がみられること、女子ほど短大専門学校進学という性差は所得階層が低い場合に大きくみられること、上記の「タテの性差」は上記地域内ではいずれの地域でも見られることなどを明らかにした。また、どのような地域に進学するかという進学移動先希望も検討し、女性ほど自宅から通える地域を進学移動希望すること、所得階層が高いほど自県以外の進学先を希望すること、進学先移動先が未定である者は男性の所得階層が高い者で多いことなどを明らかにした。 第2に、特定の都道府県を対象にして、高校ランク(入試難易度)別、高校タイプ(学科)別、設置形態別(公私立)にその都道府県内の高校の地域分布を検討した。具体的には、受験産業が公表している偏差値データをもとに、学科コースごとの偏差値を地域単位で整理した。分析の結果、その都道府県の中心的な都市がある地域で偏差値が高くそれ以外では偏差値が低いこと、地域によっては一定程度の偏差値の高さをもつ職業科がありそのステイタスが示唆されること、私立は地域の人口規模との関連がみられることなどの知見が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
補助事業期間を延長したことに関連して前年度計画したプランが実行できなかった。ただ、他方で、上記で触れた2つの研究実績を行う機会に恵まれ、それを形にすることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
これまで行った論文執筆・投稿の準備を踏まえて論文の公表を行う。対面での研究会・学会等への参加を通して情報収集等を行う。
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