研究課題/領域番号 |
20K13910
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 和孝 東北大学, 文学研究科, 准教授 (80734798)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 社会階層 / 教育システム / 東アジア / 不平等 / 教育訓練システム / 社会的不平等 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では日本・韓国・台湾という東アジア社会における社会的格差の生成プロセスの差異に関して、教育訓練システムのマクロ的な特徴から明らかにする。様々な研究の蓄積にもかかわらず、社会的格差の生成プロセスに関しては依然として検討の余地があり、より多くの社会を事例にした検証が必要である。とりわけ後発的に近代化が生じ、高学歴化がより急激に進行している東アジア社会において、教育訓練制度の役割を問うことには意義がある。 方法として日本・韓国・台湾の3つの社会に関して、マクロ統計による教育訓練システムの特徴化を行い、またパネルデータ分析を通じて社会的格差の生成を縦断的側面から明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は東アジア社会における社会的格差の生成プロセスの差異に関して、教育訓練システムのマクロ的な特徴から明らかにすることである。特に、東アジア社会において一般的に大きいとされるジェンダー格差と、高学歴化・不安定労働の拡大の関連に焦点をあてた。(1)教育訓練システムの視点から見た日本の特徴の記述、(2)日本の学校から職業への移行の変化についての分析、(3)日本・台湾における職業的地位の時系列分析という3つの個別課題を通じて、東アジア社会を技能形成レジームの観点から理論的・実証的に考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の貢献としては、東アジア社会における技能形成の問題について、より広い視点から捉えることを可能にしたことが挙げられる。これまでの教育社会学の分野では学校から就職への移行過程に注目し、日本的雇用システム研究の分野では企業内でのOJTに注目する傾向があった。教育システムとしてどの程度に職業訓練を重視しているかという視点を入れたことで両者が架橋され、さらにライフチャンスの格差についてもより論じやすくなったと考えられる。
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