研究課題/領域番号 |
20K13925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 名桜大学 (2023) 沖縄国際大学 (2021-2022) 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所 (2020) |
研究代表者 |
玉城 福子 名桜大学, 国際学部, 准教授 (20843246)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 沖縄戦 / 平和教育 / マイノリティ / 教員 / インタビュー / 沖縄 / 社会学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「マイノリティの沖縄戦体験」に着目し、沖縄における平和教育の変遷と今日的な課題を明らかにする。具体的には以下3つの調査・研究を行う。調査1では、平和教育の実践集を対象データとし、内容分析を用いて平和教育の取り組みの変遷を明らかにする。調査2では、平和教育の現在の実施状況を把握するため沖縄県内の小学校・中学校・高等学校等を対象とした質問紙調査を行う。調査3では、アクションリサーチの手法を用いて、教職員、地域史・女性史の研究者らと連携した平和教育の学習指導案および教材等の開発を行い、実践的な課題を明らかにする。これらの分析を通じて沖縄における平和教育を多様性の尊重という観点から再考したい。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本軍「慰安婦」、朝鮮人、障害者等の「マイノリティの沖縄戦体験」に着目し、沖縄における平和教育の変遷と今日的な課題を明らかにすることを目的としている。当該年度の研究の進捗状況は、以下の通りである。 2023年度は、主に平和教育の実施状況と平和教育を行う上で障壁になっているものを明らかにするために、インタビュー調査を実施し、収集したインタビューデータの分析を行った。昨年度から今年度にかけて所属が変更し、新しい所属先である名桜大学で倫理審査を受けるため、書類を提出したが、すでに沖縄国際大学における倫理審査を通過しているという理由により、審査対象外となった。インタビュー調査では、平和教育の実践経験のある小学校教員6名、中学校教員1名の協力を得ることができた。調査期間は、2023年9月16日から11月20日である。事前に調査概要をライン・メール・メッセンジャーで送り、当日に改めて調査の概要の説明を行い、同意書に署名をいただいた。インタビューの際、許可を得てICレコーダーで音声データを記録しており、音声データからトランスクリプトを作成して、定性的コーディングを行い、分析を進めた。なお、調査は半構造化インタビューの形で行った。6名の小学校教員のインタビューデータについては、分析結果を論文にまとめて2024年2月締切の『名桜大学紀要』に投稿し、査読の結果をまっている状況である。 また、2023年9月9日に韓国のソウル市にある「戦争と女性の人権博物館」の視察を行った。展示において、戦前の状況を伝えるのみならず、戦後の社会問題化のプロセスや当事者の語りを重視していることが分かった。多言語また多世代を意識した施設になっており、日本語の解説を聞くことができ、私の訪問中も多くの若い来館者が訪れていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度から2023年度は妊娠・出産・育児による体調不良や新型コロナウイルスの流行の影響を受け、研究の進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は引き続きインタビュー調査及び分析を行う。また、平和教育実践の分析のまとめやマイノリティの沖縄戦をテーマにした平和教育の実践作りに向けて準備を行いたい。
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