研究課題/領域番号 |
20K13937
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
後藤 正矢 多摩美術大学, 美術学部, 講師 (60786979)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 幼稚園教員養成 / 教員養成学部教官研究集会 / 大学における教員養成 / 教師教育 / 教員養成 / 保育者養成 / 教員養成史 / 戦後教育改革 / 幼稚園教育 / 幼稚園教育要領 / 幼稚園教員 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後期の大学における幼稚園教員養成の実態を明らかにすることを通じて、歴史研究の立場から幼稚園教員養成の質的向上という現代的課題に応えるものである。 大学における教員養成は戦後教育養成の原則である。しかし、幼稚園教員養成は今も2年制が主であり、4年制養成が一般的である小学校教員養成と大きな隔たりがある。幼稚園教員養成史は十分に明らかになっていないため、大学における養成の黎明期の実態を明らかにする必要がある。 幼児教育はその投資効果や非認知スキルへの注目などで現代的に重要視されており、その担い手である教師の質的向上は課題である。本研究は、この課題に応える基盤を作るものである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は大学における教員養成が開始された戦後初期における幼稚園教員養成を明らかにすることである。そこで本研究では特に教員養成学部教官研究集会幼稚園部会の議論に焦点をあてて検討した。その結果,当時の幼児教育・幼稚園教員養成改革における,国立大学の現状やその教官の影響力が強さや,幼稚園教育や幼稚園教員養成の独自性を追求しつつも,小学校教員養成を主に行っていた師範学校を母体とした新制国立大学において,小学校教員養成に合わせる形で教科主義的な幼稚園教員養成が形作られていったこと等が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,これまであまり研究されてこなかった,戦後期,大学における幼稚園教員養成の一端を明らかにしたことである。特に,当時の幼稚園教育改革や幼稚園教員養成改革における国立大学やその教官の影響力の強さや,幼稚園教員養成課程が幼児教育やその内容領域の独自性を追求しながらも,教科主義的に整備されたことを明らかにしたことは意義深い。 社会的意義は幼稚園教員養成を大学でいかに養成するか,大学でこそできる養成は何かを議論するための立脚基盤を歴史的視野から用意したことである。もちろん,この立脚基盤はまだ小さく,確固たるものではないため,今後もこの分野の研究を深化させる必要がある。
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