研究課題/領域番号 |
20K13944
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | つくば国際短期大学 |
研究代表者 |
仲条 幸一 つくば国際短期大学, 保育科, 講師(移行) (80838201)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 音楽教育 / ICT / 保育 / サウンド・エデュケーション / 音楽づくり / 表現 / 幼児 / 音楽表現 / 可視化 / 聴く力 |
研究開始時の研究の概要 |
近年「保育の質の向上」や「保育の可視化」が求められる中で、幼児のプロジェクト活動の記録として活動の写真や作品を集積し、子ども同士の関係や、子どもと保育者、子どもとモノとの関係などを示すドキュメンテーションの手法が注目されている。本研究では幼児期の音楽表現や、幼児が見つける身の周りの音を即興的に重ねる活動をICT活用によって可視化し、学びの成果である活動内容を幼児自身が振り返り聴くことのできるドキュメンテーションを提案しながら、音楽をつくる活動と聴く活動を実践する。実践を通して幼児の「聴き方」に与える影響を考察し、保育の質の向上を音楽経験の視点から目指すことを目的とした研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では、特に私立幼稚園5歳児クラス34名を対象とした身の回りの音を記録・聴取する協同的な音楽づくりの実践によって、ICTを活用した音楽づくりの実践から幼児の聴く姿とその変容を捉えた考察と、幼児期の音楽づくりにICTを用いることの教育的意義について考察し、学術的な新たな知見を得た。具体的には、活動中の幼児の姿や作品の分析、担任教諭へのインタビューをとおして、「環境に対する多角的視点の提供」、「幼児の音遊びの拡充」、「音楽表現の萌芽の理解」の3点について知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼児期の子どもを対象とした音楽づくりは現時点で多くの研究が為されているとは言い難い中、本研究では、ICTのもつ多様な機能を活用した幼児の音楽表現を模索することに着目し、幼児の音を聴く姿や音楽をつくる姿を表出し、音・音楽に向かう新しい姿を師が発見することにつながるという仮説を実践的に検証した。今後、GIGAスクール構想やSociety5.0、COVID-19の対策と学びのイノベーションといった社会的状況の中で、家庭内での電子機器の配備やIoT化が進み、必然的にICTが環境の一部となって幼児が触れる機会は増えていくと考えられる。本研究はこの社会的状況に対して示唆を与える研究である。
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