研究課題/領域番号 |
20K13963
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
松岡 美智子 (向野美智子) 久留米大学, 医学部, 講師 (80461458)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ヤングケアラー / 心理教育 / 精神疾患患者の子ども / 子ども支援 / 心理教育ツール / 精神科患者の子ども / インタビュー調査 / 子どもの支援 / 質問紙調査 |
研究開始時の研究の概要 |
精神疾患を持つ親の子どもの支援は確立していない。「患者の子ども支援」という視点を医師が持つことにより、患者に対してはより充実した子育て支援が、その子どもに対しては問題発生の予防、あるいは早期発見が可能となる。本研究では、子育て世代の精神疾患を有する患者、およびその子どもについての実態調査を行い、彼らの抱える困難や求める支援を把握し、結果をふまえて心理教育ツールを作成し、その効果について検証する。
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研究実績の概要 |
精神疾患を持つ親の子どもの支援は現在の日本では確立していない。しかし、精神疾患を持つ患者が子育てを開始する、あるいは行なっている時点で「患者の子どもへの支援」という視点を医師が持つことにより、患者に対してはより充実した子育て支援が可能となり、子どもに対しては問題発生の予防、あるいは早期発見が可能となる。現在注目されているヤングケアラー支援にもなると考える。「精神疾患患者の子ども支援」を始めるにあたり、実態調査として、久留米大学精神神経科外来に2000年4月以降初診し、現在も通院中の6歳~20歳の子どもを持つ患者及び患者の子どもと患者の主治医を対象にインタビュー調査を行った。9組の親子にインタビューを行い、調査の内容について日本精神神経学会にて学会報告を行い現在論文を執筆した(女性患者6名、男性患者1名;統合失調症、気分障害、適応障害、てんかん。患者の子ども;男児4人、女児5人)。【子どもの心とからだ誌、アクセプト済み。2024年11月掲載予定】。2023年度にはインタビュー結果に基づいた心理教育ツール「あなたのたすけになるかもしれない本」を作成し、学会や研究会にて啓発活動を行っている。日本小児心身医学会にてテキストを紹介する発表を行い、現在は学会発表の内容に関する論文を執筆中である。 2024年度は、作成した心理教育ツール使用による効果について検証を進める研究計画を作成しており、倫理委員会の承認が得られ次第、介入研究を開始する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染症の流行に伴い、当初予定していた対面でのインタビュー調査の開始が1年以上遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
精神疾患患者の子どもを対象とした心理教育テキスト「あなたのたすけになるかもしれない本」が昨年完成した。すでに作成したテキストは学会や研究会の場で配布を開始しており、精神疾患患者の子ども支援の必要性を啓発しているところである。今年度は、作成した心理教育ツールを用いた介入の、効果検証を行う。介入の結果、患者の子どもが正しい精神疾患の知識を得たり、援助希求能力が高まったり、自己評価が上昇したりするような効果を得る事ができるのか評価を行う。また、何歳ごろから親の精神疾患に関する説明を行えるのかに関しても検証予定である。
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