研究課題/領域番号 |
20K13972
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
兼平 佳枝 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (50613668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 音楽科授業 / 協同 / 共感 / 協同的な学習 / 共同活動 / コミュニケーション / 問題解決 / リーダー=フォロワー / 音楽科 / 授業 |
研究開始時の研究の概要 |
音楽科授業では、合唱や合奏の活動を中心に、鑑賞の活動においても、子ども同士が複数で協力して学習を進めることが不可欠となる場面が多数ある。そこでは、音楽から感じ取ったことを他者に伝えるために子どもが思わずつぶやく「○○みたいな感じ」という比喩的表現を他者と共有し、それを音や言葉を媒体として表現していくことが重要となる。本研究では、そのような比喩的表現を子ども間で共有し、それを表現として実現していく過程で、子ども同士がどのように個々人を尊重し合う関係性としての協同を成立させていくかについて、理論と実践を往還させる教育実践学的な研究方法によって明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、音楽科授業における子ども間の協同の成立過程について、教育実践学的な研究方法によって明らかにすることである。研究の成果は以下の通りである。 1)デューイの教育哲学を基盤として、協同を「共同活動が生み出す『人と人との関係』」としてとらえ直し、子どもがいかに協同を成立させていくのかについてオキュペーションの分析から明らかにした。そこでは共感が重要であることが示唆された。 2)1)で得た理論的視点を基に音楽科鑑賞授業を計画し、小中学校で授業実践を行った。 3) 協同を協同的な学習の観点からとらえ直し、学習と共感との相互関連性について、音楽科鑑賞授業の分析を通して明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、音楽科授業において子どもがいかに協同を成立させていくのかについて、デューイの教育哲学を理論的背景とした教育実践学的研究を行った。 本研究の学術的意義は、協同の成立を「人と人との関係性」および協同的な学習という観点からとらえ直し、そこでの学習と共感との相互関連性から協同の成立過程を、教育実践学的な研究方法によって明らかにできた点にある。また本研究の社会的意義として、音楽科授業における協同の成立過程における指導者の役割を提示できた点が挙げられる。このことは、今後、現場の教員の音楽科授業において、子ども間の協同を成立させるための環境構成を具現化するうえでの一助になると考えられる。
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