研究課題/領域番号 |
20K13983
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
内田 隆 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (20782163)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 科学教育 / STS教育 / SSI / 共創 / 意思決定 / 合意形成 / コンセンサス会議 / シナリオワークショップ / 理科教育 / 環境教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、科学技術の発展によって可能になったゲノム編集、AIなどの先進技術を取り入れた社会の在り方について、生徒が主体的な議論を通して意思決定・合意形成を図り、多様な価値観とのバランスに配慮しながら対話・協働によって「共創」する授業を支援するための教材の開発を目的とする。 教材の開発にあたっては、中学・高校理科教師が実践しやすい汎用性の高い教材とし、さらに、生徒の対話・協働を支援・指導できる教員を養成するための実践的なプログラムの開発をめざす。具体的には、教員養成・研修において教材開発の過程を取り入れた授業を行い、学生・教員の協働による教材作成の過程を通して、実践的な教員養成の方法を研究する。
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研究成果の概要 |
(1)在来種が減少している湖沼において侵略的外来魚ブルーギルを根絶するために,ゲノム編集不妊化ブルーギルを放流するかどうかを検討し,生徒主体で生態系の保全の在り方を共創する環境教育・ESDプログラムを開発した。(2)日本の伝統的な死生観を尊重し脳死による臓器移植に慎重な立場から,臓器提供・移植までの手続きを簡素化して移植件数の増加・推進を図る立場までを踏まえたうえで,今後の日本での脳死による臓器移植の在り方を共創するプログラムを開発した。(3)教材冊子「生命倫理について考えるコンセンサス会議-生殖補助医療編-」を多くの教師が活用できるように「教師用解説書」を作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果によって,科学技術政策においては国民を科学技術社会への能動的な参加者として位置付け,教育政策においては国民に科学技術の限界や不確実性の理解や論理的な議論の方法の習得を推進している現在の日本において,科学技術の社会的課題の解決に向け,生徒が意思決定・合意形成を図り,未来社会を「共創」する授業を行う教員を支援することができる。また,このような授業を指導できる教員の養成だけでなく,授業や教材を開発する教員の養成にも有効であり,教育現場における科学技術政策への市民参画を見据えた授業の増加が期待できる。
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