研究課題/領域番号 |
20K13989
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
吉川 雅也 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 准教授 (80802363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ハプンスタンス学習理論 / 社会的学習理論 / キャリア支援 / キャリア教育 / キャリア開発 / キャリアカウンセリング |
研究開始時の研究の概要 |
人がキャリアを考えるとき、一般的には目標設定や計画立案が重要だとされる。しかし明確な目標が無い、計画を立てることが困難という場合もある。それではキャリアをつくれないのか。この問いに対する解のひとつがハプンスタンス学習理論である。同理論ではキャリアとは現在の好奇心に基づいて行動を起こすことから始まるとする。そうした行動の中で学習機会や探索的行動が広がり、結果としてキャリアが形成されていく。このKrumboltzの同理論は日本で正確に理解されておらず、方法論の議論も十分ではない。同理論がキャリア支援の場で活用できるよう理論的・実践的な基盤をつくることが本研究のねらいである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ハプンスタンス学習理論をキャリア教育の現場で活用できるよう、ハプンスタンス学習の発生プロセスをモデル化すること、キャリア支援のため各種ツールや資料を作成・開発することである。 3年目となる2022年度は研究計画のフェーズ2から3にあたり、(1)プロセスモデルを用いた教材やワークシート等のツール類を開発・改善すること、(2)社会人へのインタビューを行うことなどが予定されていた。 前年までにキャリア教育の授業教材やワークシートを作成し、授業内および授業外学修を通してハプンスタンス学習モデルを活用したキャリア教育、キャリア支援を実施していたが、2022年度は教材や資料の教示方法、ワーク実施方法などを改善し、より活用しやすいものとした。ノウハウとして展開できる段階に近づいているため、教材や資料の共有を2023年度の課題としたい。 また、実践者がハプンスタンス学習理論を理解するための資料として、吉川雅也「ハプンスタンス学習の発生プロセス検討とサイクルモデル構築の試み-好奇心の明確化からはじめるキャリアデザインの方法」『関西外国語大学 研究論集』117,pp.269-288, 2023年3月を公開した。 社会人へのインタビューについては新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いていたことなどから実施ができなかったが、2023年度で重点的に取り組みたい。またそれに起因してアセスメントの開発も準備段階に留まっている。 以上のように、実際の授業においてハプンスタンス学習のプロセスモデルをベースとしたキャリア教育の改善ができたこと、実践者向けの資料提示ができたことなどが2023年度の成果である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の3年目、フェーズ2ではハプンスタンス学習のプロセスモデルに基づき、キャリア教育の教材やワークシートなどを開発・改善を行う予定であった。研究成果として各種資料やツールの改善を行うとともに、実践者がハプンスタンス学習理論を理解するための論考を公開することができた。 ただし、2022年度に実施予定であった社会人インタビューについては新型コロナウイルス感染拡大の影響等で未実施であったこと、それに起因してアセスメントの開発も準備段階であり、全体的な進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の4年目にあたる2023年度はフェーズ2~3にあたる。キャリア教育で活用できるツールや資料の整備を引き続き行うとともに、研究成果の一部発表、社会人へのインタビュー実施、ならびにアセスメントの開発にあたる予定である。
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