研究課題/領域番号 |
20K13996
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 放送大学 (2022-2023) 茨城大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
丸山 広人 放送大学, 教養学部, 教授 (50418620)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 動機づけ面接 / 来談者中心療法 / 生活場面面接 / 中核的価値 / 両価的葛藤の拡大 / 負の理想自己 / 生徒指導 / インシデントプロセス法 |
研究開始時の研究の概要 |
学校で生起する生徒指導上の課題、とくに授業離脱、反抗、パニックといった外在化された問題を起こす児童生徒は、受容的な態度で傾聴してもらうばかりでなく、「上手に説得してもらうこと、納得させてもらうこと」を求めている。そこで、変化への動機づけを高め、かつ自我の強化にもつながる面接法(納得感に焦点づけた説得的面接法)の開発を行う。現職教員のみならず、広く教員養成系の学生にも利用可能な面接法の教材を開発する。
|
研究成果の概要 |
学校不適応的児童生徒には、説得的な対話が求められる局面が少なくない。そのような観点から本研究では、生活場面面接や動機づけ面接の技法の視座から、児童生徒の納得感に焦点づけた説得的なかかわり方を開発することを目的とした。 研究の結果、説得的なかかわりをするための三つのポイントを明らかにした。一つ目は、オープンクエスチョンだけでなく豊かなクローズドクエスチョンが有効であること、二つ目は、児童生徒のニーズを開発する視点を持っていることが必要なこと、三つめは児童生徒の価値観に焦点づけたかかわり方が洞察を促進しうるということであった。今後は、これらの結果に基づいた研修プログラムの開発が課題となる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学校不適応的児童生徒に対するかかわり方として、学校では受容的な態度で共感的に傾聴する受動的なアプローチが選択されることが多い。その効果は非社会的問題行動においては認められるが、一方、反社会的問題行動に対する効果は限定的である。そこで、本研究はより積極的にかかわりを持とうとする際に必要となる技術や観点を見出すこととした。その結果、児童生徒の納得感に焦点づけて説得的にかかわるには、生活場面面接や動機づけ面接が有効であり、特に豊かなクローズドクエスチョン、ニーズの開発、価値観の掘り起こしという3つの観点からのアプローチが有効であることを見出したことに社会的意義を認めることができる。
|