研究課題/領域番号 |
20K14002
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
下村 岳人 島根大学, 学術研究院教育学系, 講師 (90782508)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 算数科授業 / 数学的交渉 / 発話行為論 / 数理認識論 / 学習指導モデル / 分数 / 数学的知識 / 合意形成 / 算数 / 言語行為論 / 記述枠組み / 交渉する力 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの,算数科の授業においては,子どもを話し合わせること自体が目的となってしまい,話し合うことによって,具体的にどのような力の育成を目指すのかという視点からの議論が十分になされていない現状がある。 そこで本研究課題の核心をなす学術的「問い」として,「算数科の授業において,子どもの「交渉する力」を育成する学習指導は,どのようにして実現できるか?」を定め,その解明を試みる.本研究から得られる基礎的知見によって,算数教育で育成すべき能力の一つとして「交渉する力」が位置付き,対話を重視した学習指導の目標,内容,方法が一層明確になる。
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研究成果の概要 |
以下が,本研究成果の概要である. 本研究は,l算数科授業において,交渉する力を育成するための学習指導モデルの開発を目指すものであった.そこで,Searleの発話行為論に依拠することから,授業中にみられる発言の意図を捉えるための記述枠組みを構築し,それに基づく授業分析を繰り返した.そして,そこから得られた知見をもとに,学校現場教員の力を借りながら交渉する力の育成を目指した学習指導モデルを開発した.その成果については,期間中8本の論文にまとめ公表するとともに,啓蒙活動にも励んできた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義及び,社会的意義は次のように考えられる. 第一に,算数科授業において,発出された発言の意図をもとに,子どもの認知状態を捉えることを可能にする記述枠組みを構築したことである.これにより,授業内でみられる子どもの発言と認知状態との関連を分析することが可能となった.第二に,学校現場で活用するための学習指導モデルを開発したことである.実際の学校現場での活用を通すことから,学習指導モデルの検証を繰り返し,現在もそれを用いた授業実践を行う学校がある.
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