研究課題/領域番号 |
20K14047
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 筑波大学 (2022) 群馬大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
能美 由希子 筑波大学, 人間系, 研究員 (40839487)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本手話 / 複合語 / 音韻変化 / 明示的指導 / 第二言語習得 / 明示的学習 / 音声母語話者 / 学習者 / M2L2 / 転移 / 音韻 / 誤用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、学習者の手話習得段階を「手話習得レベル」および「手話通訳養成レベル」に分け、それぞれの段階でどのような音韻の誤用が見られるかを明らかにする。 具体的な方法として、①手話習得レベルにおける学習者のエラー分析、②手話通訳養成レベルにおける学習者のエラー分析、③複合語・造語を用いた音韻指導の効果の測定、④成果公開としての指導教材および解説書の作成、を行う。 これらの知見を、日本語を母語とする学習者の手話および手話通訳教育の現場で活用し、大学における手話教育および手話通訳教育への貢献を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、音声母語話者が手話学習を行う際に最も難しいとされる音韻パラメータ「動き」に着目し、日本手話の音韻変化について、特に複合語を中心として文法的な規則を整理した上で、日本語の文法との共通点を可視化し、日本手話学習者が特に注意して学ぶべき文法項目を選定した。 明示的指導内容として、①日本語の連濁と同様に修飾詞は弱化・消失が起こること、②手話の特徴として、ABは第一要素の場合はAbもしくはab、第二要素の場合はaBとなること、が効果的であると示唆された。学習用教材としても、ABに特化した手話解説動画を作成することで、手話学習者の効果的な学びに繋がるであろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本手話の複合語における音韻変化の規則は、手話言語学的な研究が進められている(例えば乗松ら, 1998; 松岡, 2015など)が、一般的にはネイティブの手話を見て手話学習者が暗示的に学習しているのが現状である。 本研究では、日本語と日本手話での音韻変化の共通性および学習者の音韻の適切性判断の結果から、特に重要な文法解説事項を選定し、動画教材作成を行った。これにより、手話学習者の効果的な学びに繋がるであろう。
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