研究課題/領域番号 |
20K14059
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 |
研究代表者 |
李 煕馥 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, その他部局等, 特任研究員 (40708385)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 発達障害 / 典型発達 / 関係性 / 自閉スペクトラム症 / 典型発達児 / 自己理解 / 他者理解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、小学校・中学校の特別支援学級に在籍する自閉スペクトラム症(以下ASD)児の自己・他者理解の特徴や形成過程及びその要因について、典型発達(以下TD)児と交流学級との関係性を軸に、その関連性を明らかにする(研究1)。研究1の結果を踏まえ、研究2では、ASD児とTD児や交流学級との関係性の形成を支援し、ASD児の自己・他者理解、さらにはTD児の学校適応感等を促進する心理教育的支援プログラムを開発し、その有効性を検討することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する発達障害児と、交流学級でともに学習・生活する典型発達児との関係性に注目し、両者の自己・他者理解との関連について検討する。また、発達障害児と典型発達児との関係性を促進するための心理教育的支援について検討することを目的としている。 今年度は、発達障害児と典型発達児との関係性に関する検討として、発達障害児の特別支援学級と交流学級における満足度の特徴について注目した。調査研究として小学1,2年の発達障害のある子どもを対象に、交流学級と特別支援学級における学級満足度や学校生活意欲を検討した結果、交流学級における満足度と特別支援学級における満足度や意欲に有意な差は確認できなかった。今回は対象人数が少なく、小学1,2年生しか対象にしていなかったため、来年度、さらなる調査研究を通して、学びの場の違いによる満足感や意欲の特徴やその要因について検討を重ねていく予定である。 また、研究協力校へ訪問し、発達障害児と典型発達児との関係性や交流及び共同学習の様子について観察し、担当教員と意見交換を通して、発達障害児と典型発達児との関係性を促進するための心理教育的支援に必要な内容について整理してきた。発達段階による友人関係形成の特徴を踏まえ、どんな特徴がみられるか、引き続き観察していく予定である。 さらに、日本と類似した教育システムを運用している韓国との比較研究を通して、発達障害児と典型発達児との関係性の特徴や支援について検討していくことも予定している。そのため、日本と韓国のともに学ぶインクルーシブ教育推進にかかわる法的根拠の比較を文献研究を通して行った。今後は、韓国での調査研究も行い、日本と韓国との違いや特徴を整理していき、日本の教育現場に与える示唆を探っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
学級満足度等の調査研究を実施する際に、研究協力校をみつけることに時間が思った以上にかかったことが大きい。研究目的や意義には賛同いただけた場合でも、学級・学校満足度アンケートには同意が得られない場合もあり、研究協力校の選定に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度後半から、関係を作ってきている研究協力校があり、その学校で引き続き研究を行っていく予定である。今年度の調査研究をより確かなものにしていく必要があり、データも増やしていくことを予定している。 発達障害児と典型発達児との関係性をどのような方法(アンケート、観察、インタビュー等)でとらえるかについても、学校現場の事情を踏まえる必要があるため、学校の先生方と相談しながら慎重に進めていく予定である。
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