研究課題/領域番号 |
20K14066
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
今枝 史雄 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (70824118)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 知的障害 / 自己決定 / 学習支援 / システム構築 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、知的障害者が職業選択、住まいの場の選択等において、適切な自己決定を行うことが重要視されている。本研究は3つの研究からなる。研究1では知的障害特別支援学校高等部に在籍する知的障害児の自己決定の実態を明らかにする。研究2では学習内容・方法・評価からなる自己決定に関わる問題解決能力の形成に向けた学習プログラムの作成および有効性を検証する。研究3では特別支援学校における知的障害児に対する自己決定に関わる問題解決能力の形成に向けた学習支援システムを構築していく。
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研究成果の概要 |
本研究は、知的障害者の自己決定の実態に関する調査を基に、自己決定に関わる学習プログラムの作成および有効性の検証を行うことを目的とした。 知的障害者114名に自己決定の実態を調査した結果、「外食先のメニュー」などと比較し、「生活する場所」などの契約行為に関する自己決定は有意に少なかった。次に、地理(お茶の種類)と日常生活(昼食の選び方)を題材とした学習プログラムを作成し、知的障害者延べ65名に実施した。知的障害者の学習特性を踏まえ、ベン図を用いた選択肢の特徴の視覚化を試みたが、達成率にバラつきが見られた。今後は選択肢の特徴を理解につながる支援ツールの改良とともに、学齢期で活用することが望まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2003(平成15)年の支援費制度導入以降,知的障害者支援の近年のキーワードとして自己決定支援が挙げられている。しかし、わが国では自己決定という概念が近年になり重要視されたことも関係し、「自己決定に関わる能力」、特に問題解決能力の形成に向けた学習方法とその支援方法に関する実証的研究は、知的障害者に対して、まだほとんど行われていないことが課題とされている。本研究では成人期ではあるものの、知的障害者の自己決定の実態と自己決定に関わる能力を形成する学習プログラムを作成したことで、知的障害者の自己決定支援の提言につながったと言える。今後、支援ツールを改良することで、学齢期の実施にもつながると言える。
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