研究課題/領域番号 |
20K14070
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
橋口 優 群馬パース大学, リハビリテーション学部, 講師 (60779908)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 筋シナジー / 筋活動 / 装具 / 反復練習 / 動作練習 / 書字動作 / 中枢神経障害 / 筋活動の複雑性 / 上肢巧緻動作 / 運動学習 / 筋活動の複雑系 / 表面筋電図 / 評価指標 / 脳性麻痺児 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,脳性まひ児の機能を評価する新たな指標として筋シナジーを利用した運動の複雑性を示す評価指標(CM-S)の開発を目的に以下を行う。 課題1.健常者が巧緻動作を行った際の筋活動からCM-Sを算出し,課題の成績や運動の特徴との関連を検討し,指標が反映する機能を明らかにする。 課題2.脳性まひ児がリーチ動作や頸部回旋運動を行なった際の筋活動からCM-Sを算出し,症状や運動機能との関連を横断的に検討することで,指標の妥当性を示す。 課題3.日々の変化として,CM-Sを定期的に測定し,CM-Sの変化量と運動機能や学習機会の変化との関連を縦断的に検討し,療育場面での指標の有用性を示す。
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研究成果の概要 |
筋シナジーとは、人が動作を行うために必要な筋活動間の協調性を表す概念である。本研究では、筋シナジーに関連する指標(Dynamic Motor Control index: DMC)を利用して筋活動の複雑性の変化を検討した。健常者を対象に装具による変化について検討した結果、DMCを含む筋シナジーに関連する指標は有意な変化を示さず、各指標の頑強性が明らかとなった。脳卒中後片麻痺者を対象に、反復練習前後の変化を検討した結果、課題の成績や動作の円滑性の改善に伴いDMCが有意な変化を示した。反復練習後の動作の改善には筋活動の複雑性が関係しており、DMCによって定量的な評価が可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経障害を有する患者において、動作の円滑性の向上は重要な課題である。その背景にある筋活動の複雑性を定量的に示すDMCは、新たな側面からの病態理解を可能とする点において有用である。本研究の結果からDMCを含む筋シナジーに関連する指標の頑強性と妥当性が示されたことは、臨床場面において定量化が困難であった運動の複雑性や習熟度に関連する、神経学的評価の開発につながる点において、学術的かつ社会的意義が高いと考える。
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