研究課題/領域番号 |
20K14073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
立田 瑞穂 龍谷大学, 社会学部, 講師 (50826154)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 知的障害 / ライフコース / Quality of life / 国際比較 / QOL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本、オーストラリア、デンマークに暮らす知的障害者とその親を対象に、ライフコースとQuality of life(QOL)の特徴を明らかにし、知的障害者のQOLを高めるための支援や制度のあり方について検討することを目的としている。具体的には、親と子へのインタビューを通し、各国の教育制度、社会制度が親子にどのような経験の違いを生み出し、子のQOLに影響を与えてきたかについて検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本、デンマーク、オーストラリアに住む知的障害者のQOL(生活の質)について、個々のライフコースを辿りながら検討した。家族や身近な支援者との関係だけでなく、友人や新たな他者との関係を築く機会があることは、個人の成長や自己決定などのQOL領域に重要であることを明らかにした。また、各国の社会制度や文化の違いは、知的障害者のライフコースの選択やQOLに影響を与えていた。特に、日本では家族が主なケアの担い手で、知的障害者本人の関係が広がりにくい状況があるために、個人の成長や自己決定の機会が制約されやすい面がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、異文化比較を通じて知的障害者のライフコースとQOLの関連性を明らかにした点にある。これにより、QOL研究における文化的要因の重要性を示し、各国の教育・支援環境が個人の成長や自己決定に与える具体的な影響を明らかにした。また、ライフヒストリーの聞き取りを通じて、知的障害者やその親の経験に基づくQOLの特徴や課題を提示した。本研究の社会的意義は、知的障害者のQOL向上に寄与する実践や政策への提言にある。他者との関係構築の重要性や、個人のニーズに応じた教育環境・社会参加の機会を増やす必要性を指摘した。
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