研究課題/領域番号 |
20K14100
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
篠原 和也 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (20805775)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | セラピスト / 評価尺度 / 対象者 / コミュニケーション / 介入 / 臨床適用 / 教育プログラム / リハビリテーションセラピスト / 信頼関係 / プロセス / 質的研究 / リハビリテーション / 教育 / 関係性 / 評価ツール |
研究開始時の研究の概要 |
近年,わが国のリハビリテーションセラピストの増加に反し,新卒者の質の悪化が指摘され,より良い教育の必要性が強く訴えられている.特に,対象者との関係性の問題が,治療効果や効率に悪影響をもたらすと言われているが,昨今において,良好な関係作りに必要なスキルを内省できるツールはなく,その教育技術も確立されていない.本研究は,①フィールドワークから,セラピストが対象者と良好な関係を作るプロセスを明らかにすること,②対象者との良好な関係作りに必要なコミュニケーションスキルについて,セラピストが内省できるツールを新たに開発すること,③このツールを新人セラピストに適用した臨床教育を試行することを主旨とする.
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研究実績の概要 |
原著「理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の臨床能力および技能を測定する評価ツールに関するナラティブレビュー」が,2023年12月にリハビリテーション関連誌に掲載された. 「臨床リハビリテーション場面におけるクライアントとより良い関係を形成するためのコミュニケーションと介入技能評価の開発」を2023年11月に学会発表し,2023年12月に原著論文としてリハビリテーション関連誌に掲載受理された. 「臨床リハビリテーション場面におけるクライアントとより良い関係を形成するためのコミュニケーションと介入技能評価(以下,CISA)の臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」を開始・継続し,作業療法士1名を対象にした事例報告を2024年日本作業療法学会に演題登録した.本報告では,対象者に初回とその3か月後にCISAの実施を依頼し,初回のCISAで明らかになった技能の不足や課題に対する対象者の取り組み等の情報を収集して,初回とその3か月後のCISAの得点の増減を求め,対象者の技能に対する影響とCISAの有用性を検討した.また,質問紙の結果から,課題の取り組みや対象者が経験した指導内容を明らかにした.その結果,3か月後のCISAの得点は全領域(22項目)で増加した.また,対象者はCISAの適用から技能の不足を自己評価し,指導等をもとに自発的に課題を組み立て,働きかけることにより成果をもたらしたと考えられた.本報告から,CISAはリハビリテーションにおける技能の自己評価と自己学習に有用であり,技能を改善させるセラピストの人材教育に役立つことが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症流行の影響でデータ収集に遅れが生じたが,当初の計画に基づき2022年度中にCISAの開発を完了した.本研究論文の掲載は2024年度9月を予定している.また,2023年度に予定していた「CISAの臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」は現在もデータ収集を継続しており,若干の遅れを認めている.
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今後の研究の推進方策 |
2024年内に「CISAの臨床的適用における有用性と教育プログラム案の検討」のデータ収集を完了させる.2024年度内に本研究を完了させ,リハビリテーション関連誌への論文投稿を目標とする.
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