研究課題/領域番号 |
20K14104
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
時任 隼平 関西学院大学, 高等教育推進センター, 教授 (20713134)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ポートフォリオ / 主体的・対話的で深い学び / 観点別評価 / 学校文化 / 習得・活用・探究 / 教科教育 / 探究活動 / eポートフォリオ / 高等学校教育 / 質的研究 / 探究的な学び / 省察 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では社会構成主義の観点から探究活動を捉え,研究の目的を,「教科教育で取り組む探究活動において生徒の主体的・対話的で学びを促すためのeポートフォリオの活用原則を明らかにする」に設定した.高等学校で新設された理数探究及び古典探究の授業を事例とした調査を実施し,どのような主体的・対話的で深い学びが生起しているのかを明らかにするとともに,eポートフォリオ活用との関連性を検証することで,探究活動におけるeポートフォリオ活用の重要事項を活用原則として提示する.
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研究実績の概要 |
最終年度は,(1)主体的・対話的で深い学びをポートフォリオを活用して促す環境要因に関する調査の論文投稿と,(2)探究活動や観点別評価を実践する上ので課題,(3)ポートフォリオ活用状況について調査を行った. (1)では,多くの教員が教員研修等において主体的・対話的で深い学び等について学び,自身の所属校において学びを活かそうとする際に,どのような要因から影響を受け適切に生かすことができるのか/活かすことが困難であるのかを学校文化論の観点から調査した.英語科教育に焦点をあて分析した結果,教員文化や学校制度文化等の影響を受けつつ,他者へと普及していくにはいくつかのパターンがある事が明らかになった. (2)では,主体的・対話的で深い学びを「思考・判断・表現」の観点から捉え,ポートフォリオに収納するための学習活動とその評価にはどのような課題があるのかを調査した.情報Ⅰの授業や英語科において調査を行った結果,思考力を問う設問の採点結果は,知識を問う設問の採点結果よりも評価結果の妥当性に関する教員自身の自信が低い傾向にあることや,思考・判断・表現を問うパフォーマンス課題の評価基準に対して妥当性に関する悩みが生じている事,複数教員間での評価のすり合わせにおいて整合性が取りにくといった組織的課題を抱えている事が示唆された. (3)ポートフォリオの実践状況については,英語科教育及び全教科を対象とした質問紙調査を実施した.両調査共に,教科教育における「知識・技能」「思考・判断・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」を習得・活用・探究の学習サイクルとしてどのように意識しているのかを数値化すると共に,それらとポートフォリオ利用等の関係性について分析を行った.調査の途中分析結果について学会報告を行った. 4年間を通して,ポートフォリオ活用をする土台となる環境や活用の状況に関する知見が示唆された.
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