研究課題/領域番号 |
20K14110
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
渡部 宏樹 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 研究員 (00849896)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脳波 / 事象関連電位 / 学習意欲 / 教育工学 / モチベーション / 教育アプリケーション / ゲーミフィケーション / 動機づけ / P300 / e-learning / 生体情報工学 / 学習支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、脳波等の生体情報を用いて、ゲーミフィケーション型学習アプリケーションが、学習者のモチベーションを維持できるように、ゲームへの選好性や難易度を考慮した、個人に最適化した目標設定を自動生成するシステムの開発を目指す。 本研究によって、(1) 脳波等の生体情報を利用した、学習者の勉強課題へのモチベーション度合いをリアルタイムで推定する機械学習手法の確立、(2) 学習者のモチベーションが高まるような目標設定を自動化し、その目標設定後の学習者のモチベーション度合いをシステムにフィードバックする強化学習システムの構築によって、学習者の個人特性やレベルに適応した目標設定の獲得、が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、個人の好みや特性に合わせて目標成績を自動調整することで学習意欲を喚起する適応型学習アプリケーションの開発を目指した。そのために、学習中の脳波から学習への意欲度を定量評価することを試みた。実験では、目標成績スコアの達成難易度が3段階(低、中、高)から構成される暗算課題を実施している際の脳波を計測した結果、事象関連電位の振幅が、各達成難易度の目標成績スコアに対して目標を達成したいと思った意欲度の主観評価値と相関することがわかった。また、同様の課題で他者と成績スコアを競争している際の事象関連電位の振幅から、他者との競争に勝利する目標に対してどれくらい意欲が湧くかという度合いを予測できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、学習中の脳波計測が学習に対する意欲度の客観的指標となりうることを示し、これに基づいて学習意欲を喚起するような目標成績の達成難易度の高さや他者と成績スコアを競争するゲーム要素を追加することが学習意欲を喚起するかといった個人の特性・好みの度合いを推定できる可能性を示した。今後、この脳波指標に基づいて個人の特性・好みを客観的に推定し、それらに合わせた目標成績の設定を行うことで学習意欲を喚起する適応的な学習システムの開発につながるという意義がある。
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