研究課題/領域番号 |
20K14134
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
|
研究機関 | 高崎経済大学 |
研究代表者 |
田戸岡 好香 高崎経済大学, 地域政策学部, 准教授 (10794018)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 在留外国人 / ステレオタイプ / 偏見 / バイアス / メタステレオタイプ / 援助行動 / 仮想接触 / 行動免疫システム / 感染症脅威 / メタ認知 / ステレオタイプ内容モデル / 非人間化 |
研究開始時の研究の概要 |
昨今,在留外国人は増加の一途をたどり,在留外国人300万人時代が来るといわれている。そうした社会において,多文化共生は喫緊の課題であるが,在留外国人に対する支援体制は十分ではなく,その一因として在留外国人に対するネガティブなイメージが挙げられる。本研究では,日本において在留外国人はどのようなイメージが持たれているかを詳細に検討した上で,イメージの改善法を検討し,援助政策への賛意を生み出す方略を社会心理学の観点から考える。
|
研究成果の概要 |
多文化共生は喫緊の課題であるが,在留外国人に対する支援体制は十分ではなく,その一因として在留外国人に対するネガティブなイメージが挙げられる。本研究では,ステレオタイプの内容が能力と人柄の二次元で構成されるというステレオタイプ内容モデルに基づき, 日本において在留外国人がどのようなステレオタイプをもたれているのかを明らかにした。具体的には,外国人労働者は低スキル職に就業しているイメージがあり,過度にたくましいと認知されるバイアスがあることが明らかになった。こうしたステレオタイプを明らかにした上で,在留外国人に対するイメージを改善し,援助意図を高める方略について検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
在留外国人は日本において増加しているにもかかわらず,本邦において在留外国人に対する偏見を検討した研究は多くない。本研究において在留外国人に対するイメージの詳細を検討することで,たくましさに関する認知バイアスがあることが示された。こうしたイメージは彼らが援助がされにくくなる一因となる可能性があり,多文化共生における心理的な障壁の原因を実証的に明らかにする一助となったと考える。また,ネガティブなイメージの改善方法を検討し,援助政策への賛意を増加させる方略の有効性を検討することができた。以上より,本研究の知見は在留外国人の人権保護と社会的包摂を推進するための基盤となる知見を提供するものである。
|