研究課題/領域番号 |
20K14135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2023) 高知工科大学 (2020) |
研究代表者 |
仁科 国之 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (70843233)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サイコパシー / 互恵性 / 協力行動 / 互恵行動 / SVO / 利他行動 / 年齢 / 背外側前頭前皮質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、サイコパシーが短期的な利益から長期的な利益へと行動を変化させる判断基準が互恵性の期待によるものかどうかを明らかにし、サイコパシー傾向の高い人は互恵性高条件の方が低条件よりも背外側前頭前皮質の活動が高くなるかどうか、関係継続行動と背外側前頭前皮質の活動が関連するかどうか、およびサイコパシー傾向と関係継続行動の関連が背外側前頭前皮質によって媒介されるどうかを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
近年、サイコパシーも相手との将来性を考慮して行動することが明らかになりつつある。しかし、サイコパシーが対人関係の継続をいかなる基準で決定しているかは不明なままである。本研究では、関係継続の基準が相手からの返報の期待、つまり互恵性の期待であるとの仮説を立てた。実験の結果、サイコパシーは互恵性の期待に応じて内集団に対して協力的に振る舞う傾向があるということが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サイコパシーは自己中心的で自己利益を追求する特徴を持つことから、相手との関係性における将来性を考慮せず、短期的な自己利益最大化を目指した行動をすると考えられてきた。本研究では、サイコパシーであっても互恵性の期待に応じて内集団に対して協力的に振る舞うことを明らかにした。つまり、サイコパシーは長期的な自己利益を追求するために戦略的に振る舞うことができる可能性を提示している。本研究課題の結果がサイコパシーはなぜ長期的な関係継続が困難であるのかという問題を解決するための一助となることが期待される。
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