研究課題/領域番号 |
20K14154
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 京都精華大学 (2023) 山梨大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
川本 静香 京都精華大学, 共通教育機構, 准教授 (90769853)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自殺予防 / 中学生 / 高校生 / 援助の不成立 / 学校 / 子ども / 自殺 / 中高生 / 説明モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,子どもの自殺の背景にある「援助の不成立」を,学校コミュニティの中で立ち現れる様々な状況や当事者と支援者の有り様,関係性から多面的に捉える説明モデルを構築することである。本研究で構築する「援助の不成立」の説明モデルは,学校コミュニティにおける予防的アプローチの基礎的知見となるものである。
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研究実績の概要 |
令和5年度については、当初計画である②10代の自殺未遂事例の 「援助の不成立」に対する当事者・支援者のナラティブ分析について研究を進めた。具体的には新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことを受け、令和4年度から検討していたネット調査の計画立案・実施に先立ち、自殺関連行動の経験がある子どもを対象としたインタビューの実施可能性について再度検討し、医療機関等とも調整を行った。しかしながら令和5年度中の実施可能性が極めて難しかったことから、関連学会ならびに自殺予防に関する専門家とのディスカッションを実施し、改めてネット調査を実施する方向での調整を行った。 最終的に決定した調査の方向性としては、自殺を検討するほどの辛さを抱えながらも他者にSOSを出すことが困難である背景要因を子どもの視点から明らかにするために、子どもが持つ「信念」(ビリーフシステム)を明らかにするものとした。対象は若年層の自殺死亡者数が増加する高校生とし、おおよそ1500名を対象としたネット調査を実施することとした。また倫理的な面を考慮し、本人の直接的な自殺関連行動の経験を問う調査ではなく、抑うつ状態の症例(ビネット)を用いることとした。ネット調査の実施に向けて、所属大学の倫理審査委員会に申請を行っている。 また、本研究の実施に関わり、台湾自殺予防学会ならびに台湾大学看護学部・医学部精神科の専門家とも意見交換を行い、若年層の自殺に力を入れている台湾の状況について情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
自殺関連行動を経験した子どもを対象としたインターネット調査を当初立案していたが、倫理的な問題から再度の見直しが必要となった。また、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行したことを受け、再度、自殺関連行動を経験した子どもへのインタビューが可能かどうかの検討も行ったが、こちらも医療機関との調整が最終的に叶わなかった。結果としてR5年度は研究計画の見直しに時間がかかったことから、遅れていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
高校生を対象としたネット調査については、R5年度中に調査項目の選定とネット調査会社への依頼が終了している。R6年度に入り、所属にて倫理審査を受け承認が得られた段階ですぐに調査を実施する予定である。
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