研究課題/領域番号 |
20K14155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
古見 文一 静岡大学, 教育学部, 講師 (70771848)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 心の理解 / 発達 / エージェンシー / ロボット / 表情認知 / マスク / COVID-19 / 色 / VR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,人が対象に心を感じるようになる発達プロセスとそのメカニズムの解明を目的とする。成人はどのような見た目でどのような動きをしている相手に心を感じるのかをまず明確にする。その上で子どもや赤ちゃんについても,どのような相手に心を感じる傾向があるのかを明らかにする。これらを明らかにすることによって,教育場面におけるロボットを用いたコミュニケーション能力の学びなどの効果に大きな示唆を与えることができる。
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研究成果の概要 |
ヒトに近い外見のヒューマノイドロボットと,幾何学図形に近い外見のコミュニケーションロボットについて,それぞれの写真を見た時,各ロボットが機械的な動作を行っている動画を見た時,ヒューマノイドが人間的な動作を行っている動画を見た時のそれぞれについて,成人や幼児がロボットにどのような心を帰属するかを調べた。その結果,成人は,写真を見ただけの時よりも,動作を行っている動画を見た時の方が,ロボットにポジティブな心を帰属することがわかった。一方で,幼児は,写真でも動画でもロボットに感じる心に差はみられず,ロボットが生きていると思うかについてのみ,ロボットが動作することの影響がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では,ロボットの外見がヒトに近いほど,ロボットに心を帰属しやすいことが明らかになっていた。本研究は,成人は,ロボットの外見がヒトに近いほど,成人に特徴的とされるヒトのネガティブな側面に関する心を帰属しやすく,外見がシンプルなほど、幼児に特徴的とされるヒトのポジティブな側面に関する心を帰属しやすくなるという知見を提供することで,より詳細なロボットへの心の帰属傾向を明らかにすることで学術的意義があったと言える。また,本研究の知見は,社会におけるロボットの活用に関しても,ロボットのどのような外見と動作がポジティブな印象を与えやすいかの手がかりともなり,社会的意義もあったと言える。
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