研究課題/領域番号 |
20K14173
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 |
研究代表者 |
後藤 綾文 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (90708447)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 相談行動 / 援助要請 / 教師の働きかけ / 価値・コスト / 利益とコスト / 学習行動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、教師が生徒に対して行う「教師への相談行動を促す働きかけ」と「生徒同士の相談行動を促す働きかけ」に着目し、その働きかけが生徒の学校適応に及ぼす影響を明らかにする。生徒が学習面や心理面の悩みを抱えた際に、自律的に友人に相談するのかあるいは依存的に友人に相談するのか、悩み及び相談行動に対する価値・コストが教師の働きかけとどのように関連するのかを明らかにする。以上を明らかにすることで、生徒が相談しやすい学級づくりや授業づくりにつながるような、教師の働きかけの具体策を提供する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、教師への相談及び生徒同士の相談を促す教師の働きかけが、生徒の相談行動に対する価値・コスト認知と悩むこと自体への価値・コスト認知を介して、相談行動が促進される影響過程を明らかにすることであった。教師への相談を促す働きかけや生徒同士の相談を促す働きかけが、悩むこと自体への価値認知と相談行動の価値認知を高め、相談行動のコスト認知を低めることを明らかにした。相談行動の価値認知と教師への相談および生徒同士の相談を促す働きかけが自律的な相談行動を促進することも示された。教師の日常的な関わりが、生徒自身の悩みへの向き合い方や相談行動に対する考え方をも適応的なものにすることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、教師への相談行動を促す働きかけと生徒間の相談を促す働きかけが、生徒の相談に対する意識をより肯定的なものとし、相談行動を促進させることに着目した研究は国内外で見当たらない先進的な研究である。教師の働きかけとは、授業や学校生活の中で教師が生徒個人に声かけをしたり、学級全体に伝えたりする具体的な行動や応答を取り上げている。生徒に悩みや問題を解決することの価値や相談行動を選択することの価値を教師が日常的に高めることにより、自殺や悪質ないじめという緊急事態に至るまえに生徒からの相談を受けることができ早期対応が可能となると考えられる。
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