研究課題/領域番号 |
20K14196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
倉田 知佳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 研究員 (00793431)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | うつ病 / 認知行動療法 / 長期観察 / 治療予測因子 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病は多様な病態であり、症状が遷延化し治療が長期に渡る場合も多く、患者の人生に大きな影響を及ぼす。認知行動療法は、国内外のうつ病治療ガイドラインにおいて薬物療法とともに標準治療の1つとして推奨されているが、妥当な科学的方法論にもとづいて心理・社会学的観点から検討された長期経過の報告は極めて少ない。本研究では、認知行動療法を施行したうつ病患者の経過を追跡評価し、認知行動療法の長期経過と、背景因子、生活状況、症状等の臨床指標の包括的な評価指標との関連を明らかにすることを目的とする。認知行動療法の長期経過や転帰に関する機序の解明に貢献し、認知行動療法の転帰予後予測の精度が上がることが期待される。
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研究成果の概要 |
うつ病は多様な病態であり、症状が遷延化し治療が長期に渡る場合も多く、患者の人生に大きな影響を及ぼすが、妥当な科学的方法論にもとづいて心理・社会学的観点から検討された長期経過の報告は極めて少ない。本研究では、認知行動療法を施行し1年以上経過したうつ病患者を追跡評価し、認知行動療法の長期経過と、背景因子、生活状況、症状等の臨床指標の包括的な評価指標との関連を明らかにすることを目的とした。その結果、認知行動療法終結後約4年経過した後も80%は寛解に至っており、認知行動療法の持続性効果が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、認知行動療法終結後約4年経過した後も80%は寛解に至っており、認知行動療法の持続性効果が示唆された。このことは、症状が遷延化し治療が長期に渡る場合が少なくないうつ病の治療において、認知行動療法によって効果が維持され、うつ病の再発が予防されていることを示唆している。この結果は、患者の症状改善にとどまらずquality of lifeにもつながることが期待される。
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