研究課題/領域番号 |
20K14203
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
村井 佳比子 神戸学院大学, 心理学部, 教授 (40805157)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 反応変動性 / 個体内変動 / 言語刺激 / マインドフルネス / 言語フィードバック / 面接技術 / 行動変動性 / モニタリング / 個体内比較 / 基礎と応用の橋渡し研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、セラピストの面接技術のうち「自分の反応を見る」ことを促進する手続きに着目し、これが行動変化におよぼす効果を基礎研究の手法を使って検証することで、面接技術の中のクライエントの行動変化を促進する重要な要因は何かを明らかにすることを目的とする。これにより、効果的な面接を行うためにどの技術を特に訓練する必要があるのかを見出すことができ、さらに訓練効果や治療効果に関連する指標の開発に貢献できると考える。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、教示に「自分の反応を見る」という手続きを含めるか否かによって、個体内に反応変化の差が生じるかどうかを実験的に検証し、カウンセリングの面接技術の中のクライエントの行動変化を促進する重要な要因は何かを明らかにすることである。研究は、第1段階「実験用プログラムの作成と予備実験」、第2段階「実験プログラムによる反応測定」、第3段階「データ分析」、以上3段階で実施する計画となっている。
2022年度は、第2段階で作成したオンライン実験プログラムにより、18歳~29歳の202名(平均年齢25.0歳、標準偏差3.2)のデータ収集を完了し、第3段階のデータ分析を開始した。現時点で明確になっているのは、次の3点である。①どのような内容であっても言語の提示は反応の変動性を低下させる傾向がある、②言語のうち感謝や労いの提示は反応の変動性の低下を緩和させる可能性がある、③個人差については思考にとらわれずに活動できる傾向のある人の反応の変動性は低下しにくい。以上のことから、「自分の反応を見る」言語の提示よりも、感謝や労いの提示の方が行動変化を促進する可能性があることが示唆された。また、行動変化を促す個人的要因について、マインドフルネスを手掛かりに検討した結果、体験に気づきながらもそれにとらわれずに活動できる傾向が特に関連する可能性が示された。近年、心理的支援において是認やコンパッションといった、あるがままを認めることの重要性が指摘されており、本研究結果はこれを裏付けるものといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
感染症の影響で対面での実験が困難であったため、オンライン実験プログラムを作成し、対面での実験で得られたデータと齟齬がないかどうかを確認する手続きを行ったことにより、2021年度に完了するはずであった反応測定作業が2022年度に繰り越された。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度には200名のデータの収集がすべて完了し、概ね分析を終えている。今後、研究成果をまとめて発表する予定である。
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