研究課題/領域番号 |
20K14227
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森 将輝 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 講師 (50844825)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 身体化視線知覚 / 視線知覚 / 身体化認知 / 強迫性障害および関連障害群 / 強迫性障害 / 強迫スペクトラム障害 / 身体性 / 社会性認知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「身体化視線知覚:身体部位が見られていると感じること」を実験的に明らかにすること、および、強迫性障害および関連障害群(OCRD)の傾向がある成人における身体化視線知覚の性質を明らかにすることである。本研究は、OCRDやその併存症の傾向の高さや種類により、身体化視線知覚の範囲の広さや性質に違いがあるかを明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
研究計画の3年目である2022年度は、心理実験の遂行およびデータ解析に注力した。具体的には、視線方向から注視位置を推定するという心理実験と、視線を検出するまでの時間(潜在・顕在意識)を計測するという心理実験を遂行した。また、心理実験で得られるデータに対して数理モデルをどのように利活用することが可能かを探究した。それらの知見は、(1)2022年9月に石川県で行われた日本視覚学会2022年夏季大会でのポスター発表、(2)基礎心理学研究の講演論文(招待有)、(3)2022年11月に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで行われたイベント「Open Research Forum 2022(産官学連携の創造や研究の一般公開等を目的とするイベント)」でのアウトリーチ活動、(4)2023年3月にオンラインで行われた研究交流会「慶應SFC学会学術交流大会第21回大会」での研究紹介などで公開した。公開情報(4)では、研究発表が高い評価を受け、慶應SFC学会から奨励賞を受賞した。以上より、精力的な研究活動が実を結んでいると考えられる。 2022年度には、2021年度に製作した心理実験用装置(身体化視線知覚の潜在・顕在意識を測定可能なデバイス)に用いる心理学実験用ソフトウェアを改修した。その結果、2023年1月以降は、2022年7月までの心理実験よりも潜在・顕在意識を的確に計測できるようになったと考えている。また、2023年2月にパドヴァ大学(イタリア)の研究者を慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに招聘して研究ミーティングを実施し、文化差を考慮に入れた心理実験を遂行するという国際共同研究を開始した。同共同研究の計画は、2023年3月に所属機関における研究倫理委員会の承認を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学会発表、アウトリーチ活動、ソフトウェアの改修、国際共同研究の開始などを実施できた。しかし、2020年度にデータの収集ができなった影響により、データの収集時期が遅れたために、データの取りまとめや論文等での公表がやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、研究計画を1年延長し、改良した実験装置を用いて文化差も考慮に入れた心理実験を遂行する。今後、それらの成果は、国際会議や論文で発表していくことを予定している。
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