研究課題/領域番号 |
20K14250
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋藤 五大 東北大学, 電気通信研究所, 特任助教 (70823772)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | セルフタッチ錯覚 / 身体的自己 / からだの錯覚 / 身体錯覚 / 多感覚知覚 / セルフタッチ / 身体所有感 / 背面 / 多感覚 |
研究開始時の研究の概要 |
セルフタッチ錯覚は,目隠しをされた実験参加者が自身の左手でゴム製の偽の手を触れると同時に実験者が参加者の右手に触れると,あたかも参加者の左手が自身の右手に触れているように感じる現象である。この現象は,触覚と自己受容感覚によって生じる多感覚的な情報処理の結果だと考えられており,身体が意識させる自己(身体所有感)とは何かを調べるために利用される。 本研究では,セルフタッチ錯覚を用いて,視覚入力が優位である身体正面の空間と視覚入力が得られにくい背面の空間における多感覚的な自己身体所有感を生起させるメカニズムの解明に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、身体錯覚の一種であるセルフタッチ錯覚パラダイムを用いて、ひとがどのように限られた感覚入力から自分自身の身体を中心に効率的な情報処理を行い、その結果として生じる身体的自己をいかに構築するかを調べることにあった。その結果、錯覚的な「自分で自分の手に触れている」という感覚は、単純に触覚刺激の同期・非同期という情報だけによって達成されるのではなく、身体周辺の空間をも情報処理の対象として適応的に重みづけられながら表現されている可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本件研究の学術的意義は、セルフタッチ錯覚パラダイムを用いて、「自分で自分の手に触れている」という身体的自己の諸相を明らかにするところにあり、社会的意義は、身体的自己の障害の理解や支援、道具の操作や効率化など多岐にわたる分野への基礎的なデータを提供し得るところにある。
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