研究課題/領域番号 |
20K14259
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
福田 実奈 北海道医療大学, 心理科学部, 講師 (40822995)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 古典的条件づけ / 道具的条件づけ / 学習の転移 / 渇望 / オペラント条件づけ / 食物渇望 / チョコレート / 手がかり誘発性渇望 / 強化スケジュール / Progressive Ratioスケジュール / レスポンデント条件づけ / 気分 / 抑うつ / 学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では以下の研究目的のもとに、3つの研究を行う。渇望と呼ばれる現象がPITによって生じているかどうかを検討し、その問題反応の消去可能性を探る 研究1:渇望におけるPITの関与可能性の検討 研究2:渇望の消去可能性を探る 研究3:PITトレーニングの開発 このように、ヒトにおける渇望の基礎的知見を得ることから始め、学習理論に基づいた効果の検証を行い、最終的には制御方法を提案し、実社会への応用を目指すことが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
本研究は、渇望の形成・維持に関わる学習プロセスを探るものであった。渇望とは特定の物質を強く求める欲求であり、本研究ではパブロフ型学習から道具的学習への転移であるPavlovian-Instrumental Transfer (PIT)が渇望に関与しているかを検討した。渇望関連刺激が特異的な道具的反応に及ぼす影響を調査し、チョコレート渇望を測定するAttitudes to Chocolate Questionnaireの日本語版を作成、妥当性と信頼性を検証した。結果、日本でも欧米と同様の因子構造が確認され、食物渇望の次元が一致することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、渇望の形成と維持における学習プロセス、特にPavlovian-Instrumental Transfer (PIT) の役割を明らかにすることである。これにより、渇望のメカニズムに関する理解が深まり、新たな学術的知見が提供される。社会的意義としては、渇望の制御戦略を開発するための基礎データが得られる点が挙げられる。特に、渇望に対する効果的な介入方法や治療法の開発に繋がる可能性がある。また、日本におけるチョコレート渇望の評価尺度の開発と検証により、文化的背景を考慮した適切な対策が講じられることが期待される。これらの成果は、依存症や過食症などの治療に貢献することができる。
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