研究課題/領域番号 |
20K14278
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石井 基裕 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (00732463)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | アフィン量子群 / アフィンワイル群 / レベルゼロ表現 / 結晶基底 / 端ウェイト加群 / 量子ブリュアグラフ / 半無限ブリュア半順序 / ボット・サムエルソン多様体 / 柏原中島盤 / アフィン・リー環 / 幾何学的佐武対応 / アフィン建物 |
研究開始時の研究の概要 |
アフィン・グラスマン多様体のシューベルト部分多様体に付随するボット・サムエルソン多様体のコホモロジー群には、アフィン・リー環の有限次元レベル・ゼロ表現の構造が定まることが予想される。これは、簡約代数群の表現論における幾何学的佐武対応の類似であると考えることができる。本研究では、上記予想の証明、結晶基底による上記予想の組合せ論版の定式化・証明、およびそのレベル・ゼロ表現論への応用について取り組む。
|
研究実績の概要 |
(1)昨年度までの研究により、アフィンワイル群上の半無限ブリュア半順序に対するデオダール型の判定法と、古典型ルート系に付随する量子ブリュアグラフおよび半無限ブリュアグラフに対する盤による記述、及びその応用としてレベルゼロ表現の結晶基底の盤による実現についての結果が得られている。しかし、これら結果の根拠となる議論の中に修正を要する箇所がいくつか存在することが(論文の査読を通して)判明した。特に、量子ブリュアグラフの辺の存在性に関する条件をワイル群の元の長さの情報に読み替える際の場合分けにおける不備や、量子ラクシュミバイ・セシャドリ・パスと量子柏原中島盤との間の対応関係の説明における不備があった。今年度行った再検討によりこれらは全て修正され、当初得られていた結果の主張自体には変更の必要がないことが確認され、また結果的により簡明な証明を与えることができた。これらの結果は論文(1件)にまとめられ出版された。 (2)一般の対称化可能カッツ・ムーディ・リー環に付随する量子群上の端ウェイト加群の結晶基底と「端ウェイト加群の端ウェイト元を通るワイル群軌道からウェイト格子へのワイル群同変な写像に付随するラクシュミバイ・セシャドリ・パス」のなす柏原結晶とが同型であるかどうかという問題の解決に向け、両者の連結成分の構造の比較に関する調査を行った。特に、改変型 (modified) 量子群の結晶基底のテンソル積を介して、端ウェイト加群の結晶基底が相似性を持つかどうかについて調査を行ったが、今年度は新たな情報を得ることができなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに得られているアフィン量子群のレベルゼロ表現の結晶基底に対する組合せ論的な構造に関する結果について、ボット・サムエルソン多様体(アフィン建物のギャラリー)の幾何学的な性質への翻訳とその適用が十分に進んでいないため。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでに得られているレベルゼロ表現の盤による組合せ論的結果を踏まえ、ボット・サムエルソン多様体(またはアフィン建物のギャラリー)の設定で当初の計画に沿って議論を進めていく。
|