研究課題/領域番号 |
20K14286
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2021) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
渡邉 英也 大阪公立大学, 数学研究所, 学振特別研究員 (10848782)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 量子対称対 / 標準基底 / 結晶基底 / 安定性 / 結晶 / クリスタル / 組合せ論的表現論 / 表現論 / 量子群 |
研究開始時の研究の概要 |
A型量子対称対の自然表現のテンソル積の構造を詳細に解析することで結晶基底の理論を構築する。結晶基底は、A型量子対称対のウェイト表現の構造を組合せ論的に記述する理論である。これにより、組合せ論的表現論の新たな研究領域の開拓が見込まれる。また、A型量子対称対の代数構造や表現の構造を応用して、一般の量子対称対のウェイト表現の構造を解析する。
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研究実績の概要 |
量子対称対の標準基底の安定性に関する研究を行った。その結果、標準基底の安定性は、対応する量子群の特定の形の既約表現から自明表現へのi量子群の表現としての準同型写像が "based" であることと同値であることがわかった。さらに量子対称対を有限型実階数1のものに制限して考察を進めることで、後者の命題が真であることを証明した。 前年度までの研究で、標準基底の安定性は、結晶基底の理論と深く関係していることがわかっている。実際、結晶基底の理論を応用することで標準基底の安定性を証明することができる。一方で、有限型実階数1の量子対称対のほとんどは、未だ結晶基底の理論が構築されていないクラスである。従って、上記の標準基底の安定性は、有限型実階数1の量子対称対にも自然に結晶基底の理論を構築できる可能性を示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
量子対称対の標準基底の安定性について考察することで、結晶基底の理論をより広いクラスの量子対称対に拡張する糸口が見つかった。残る課題は、実際に結晶基底の理論を拡張することと、さらに一般的な量子対称対について標準基底の安定性を証明することである。
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今後の研究の推進方策 |
有限型実階数1の量子対称対の標準基底の安定性を用いて結晶基底の理論を構築する。従来の理論とは異なる定式化が必要なため、まずはAII型という具体例で試みる。 続けて、上記の結晶基底の理論の一部を応用して、標準基底の安定性定理を、局所有限型の量子対称対にまで一般化する。
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