研究課題/領域番号 |
20K14296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
松本 雄也 東京理科大学, 創域理工学部数理科学科, 講師 (50773628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | K3曲面 / 商特異点 / 群スキーム / 正標数 / アーベル曲面 / Kummer曲面 / 特異点 / Calabi-Yau多様体 / 代数幾何学 |
研究開始時の研究の概要 |
正標数代数幾何の特徴の一つに,フロベニウス写像に代表される非分離的な射の存在がある.本研究では Calabi-Yau 多様体に関係する非分離的射に注目し, (I) Calabi-Yau 多様体からの,または Calabi-Yau 多様体への純非分離的な射の分類・構成, (II) Calabi-Yau 多様体との間に純非分離的な射を有する多様体の特徴づけ, (III) このような純非分離な射の標数 0 への lift の存在・非存在, などについて, Calabi-Yau 多様体の高さの概念を活用して調べる.
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研究実績の概要 |
アーベル曲面を-1倍写像(が生成する位数2の群)で割って特異点を解消して得られる曲面をKummer曲面といい,多くの場合にK3曲面になる.また逆に,K3曲面上の16本の有理曲線がしかるべき条件を満たすとき,それらを例外曲線とするKummer曲面の構造をもつことも知られている. Kummer曲面が標数2の超特異K3曲面になることはないのだが,標数2の超特異K3曲面上の16本の有理曲線が同様の条件を満たすとき,それらを例外曲線とする非分離2重被覆がとれることを見出し,これをKummer曲面の非分離類似だと考えた. 今年度はこの非分離Kummer曲面の方程式を決定し,被覆がアーベル曲面と同様の数値的性質をもつだけでなく可換群の構造ももつことを示した.副産物として,有理二重点の最小特異点解消への微分形式の延長に関する結果も得られた. 以上の結果をまとめて論文を投稿した. そのほか,これまでの研究成果の論文のいくつかが受理・出版された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
正標数のKummer曲面の非分離類似について満足のいく進展を得た.
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今後の研究の推進方策 |
引き続きK3曲面やCalabi-Yau多様体への群スキーム作用や商を調べる.
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